「肝心のストーリー、トリックに無理がある」マスカレード・ホテル HAMARTIASさんの映画レビュー(感想・評価)
肝心のストーリー、トリックに無理がある
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うまくまとまってはいるが、豪華キャストに助けられた作品。まず、構成に無理がありすぎる。連続殺人と見せかけて捜査を撹乱するのが犯人の目的であり今作品の最大の目玉でもあるが、そもそも犯人が殺す予定の二人は最初から関連性ゼロなので、そこまでする必要がない。舞台が四番目の殺害現場となるよう犯人が周到に準備するが、1~3番目が誰かが失敗した場合、計画は崩れる。特に、第二第三の犯罪が稚拙。携帯を細工して、自宅にかけたつもりが別の固定電話にかかってる、ってトリックも、警察が通話記録のウラ取るからどの場所にかけたかすぐわかる。あり得ない。東野さんて通話記録知らないのかな?キムタクが犯人のトリックに気づいたとき、小向が「すでに起こった殺人を自分の犯罪だと気づかせないようにした」といっていたが、なぜ「すでに」とわかる?犯人は、この後二件目を犯すかもしれず、彼らがその情報を得るのは逮捕後である。それは、注射針の手口から真犯人を見つけ出すという話しの流れでは、もう一つの事件はすでに起こったことでなければならなかったからだ。
素人のわたしを唸らせるものは何一つなかった。反対に疑問に思う点があまりにも多く、納得が行かない思いが最後まで残った。豪華な出演者たちによってバランスを保った作品だ。
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