「シンプルに楽しめる一本」マスカレード・ホテル らしんさんの映画レビュー(感想・評価)
シンプルに楽しめる一本
クリックして本文を読む
舞台はほとんどホテル内で完結する。
自分もホテルマンの一員であるかのように感じられるカメラワークや、時間経過や昼夜の描写を盛り込みホテルから注意が逸れないように作られている。
ホテルに来る客を、本来の社会的側面を隠して純粋にサービスを楽しむというマスカレード(=仮面舞踏会)と捉えてのこのタイトル。
音楽も艶美でどこか怪しさを感じさせる、この作品の雰囲気にマッチしたものであった。
全体的な流れは分かりやすく、伏線も多かったためエンディングにかけて視聴者が置いていかれることはなかったと思う。
少し残念だった点は、2点ある。
本事件と直接的関係のない他の事件の容疑者などはイメージしづらい。本事件の犯人の心理的変化がもう少し見えると良かった。
もう一点は、中盤の動きのなさだ。話のベースには事件があるはずだが、それぞれの客のキャラクターを描くことが中心となり、一体なにを見ているのか分からなくなる場面があった。
全体的には2時間でスッキリと見れる映画だったと感じた。原作も是非読んでみたい。
コメントする