「ブライアン・イーノとか」音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!! bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
ブライアン・イーノとか
ギミー・シェルターとか、今時の子達は絶対知らない。ザッパに至っては、それがフランク・ザッパと言う人名であることすらイメージ出来ないでしょう。って思うが、ませくれたロック少年だった俺的には、この辺にぐらっと来てしまいました。
本編はと言うと。
やばい。笑えない、全く。ピクリとも来ない。の状態のまま10分弱。「これ、藁々さしてくれる映画じゃ無いんだ・・・」ってのに気づくのに少々時間がかかりました。ところどころ吹かせてくれるし、「寒さで笑わす系」ネタも惜しげなく連発されますが、基本、寒いものは寒いのであって。
デビル&ザッパのコンビとか、社長が登場するシーンは、ほぼ舞台演劇の世界。無音映画の様な演出もあり、こちらは独特の芸風で楽しませてくれます。と言うか、プロの演劇を見ている安心感ですね。
ラストはちょっとだけロマンティックで、フッとさせてくれる仕込みもあります。個人的には好きな落とし方でした。
一つだけ苦情を言わせてもらうと。あちこちで「予算の都合から」手が抜かれます。エピローグが、単なる文字を羅列したポスター風の、まさにテロップなんですが、一枚一枚の表示時間、短か過ぎです。読めねーから。付いて行けないから、早すぎて。取り敢えず、ライフルは威嚇射撃だったことは解ったので良いいです。
追伸
ロックとは止むに止まれぬ自己流出。「音量上げろ」とは、「大きな声を出すことを抑制してきた自分自身を、過去の呪縛から解き放つこと」を指しています。メッセージとしては共感します、とっても。だがしかしですね、出来損ないのギャグムービーにしか見えねーよ、ってのも事実。惜しいなぁ、って思いました。