妻の愛、娘の時のレビュー・感想・評価
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印象的なシーンは終盤に2か所あった。 夫が妻に黙ってBMWの新車を買ったシーン。 前妻が夫のツーショット写真(フォトショップで作った) をもらったが雨で濡れて破れてしまったシーン。
動画配信で映画「妻の愛、娘の時」を見た。
劇場公開日:2018年9月1日
2017年製作/121分/G/中国・台湾合作
原題:相愛相親 Love Education
配給:マジックアワー
张艾嘉
田壮壮
郎月婷
宋宁峰
吴彦姝
劉若英
郎月婷は上戸彩に似ていると思った。
母の死を看取った女性が主人公。
学校の教師(张艾嘉)が、
母を父と同じ墓に入れるため田舎から墓を移そうとしたところ、
父の最初の妻(吴彦姝)に抵抗され、波紋が広がっていく。
3世代の女性の愛情を描く。
亡くなった祖母、最初の妻。
どちらも自分が正妻だと思っている。
自動車の教習所の教官である夫(田壮壮)が、
近所の奥さん(劉若英)に親切に運転を教えていると嫉妬する妻。
熟年の夫婦でもお互いに嫉妬することがある。
三十代の娘(郎月婷)は歌手の男(宋宁峰)に夢中だが、
男には以前の女の影がチラついている。
母親は男が娘を養えるのか疑問に感じている。
印象的なシーンは終盤に2か所あった。
夫が妻に黙ってBMWの新車を買ったシーン。
前妻が夫のツーショット写真(フォトショップで作った)
をもらったが雨で濡れて破れてしまったシーン。
余韻を持たせたラストシーンだが、
監督がこの映画で描きたかったことは自分にはピンと来なかった。
監督のインタビュ-では、
「親子や親族間でもいかに互いを理解できていないかということ」
を描きたかったらしい。
なるほどそういうことか。
満足度は5点満点で4点☆☆☆☆です。
【”命ある限り、あなたを忘れない・・”中国の三世代の女性達の生きる価値観の相違と”お墓問題”をキーに、夫婦、家族とは何かを描いた作品。】
ー 気の強い学校教師のフイイン(シルヴィア・チャン)の実母が亡くなり、田舎にある父が眠る墓を移そうとしたところ、そこには父の前妻であるツォンが墓を守っていた。
ツォンに同情した村人たちにも抵抗され・・。ー
◆感想
・今作は、近代化が進む中国でも、お墓問題が存在する事を明らかにしている。
ー 煩わしい、役所の書類・・ー
・そして、フイインの父の前妻であるツォンが、今でも夫の帰りを待っている姿。
・又、フイインの真面目な自動車教習所の先生である優しき夫の姿や、フイインが勝手にやきもちを焼いている美しい教習所生徒のワンさんとの関係をコミカルに描きつつ、フイインと夫の愛もキチンと描いている。
ー フイインを驚かすために、こっそり新車を購入して、二人でドライブする姿。涙するフイイン。ー
・フイインと同じく気が強い娘、TV局勤めのウェイウェイが母の”お墓をめぐるトラブル”に目を付け、義理の祖母になるツォンと接触し、距離を縮めて行く姿。
そして、彼女も、ツォンが祖父を深く愛していたことを知る。
ウェイウェイにも、ミュージシャンの卵であるアダーという、恋人がおり、徐々に義理の祖母の姿と自分の姿を重ね合わせていく。
<多少、ストーリー展開の粗さが気になるが、三世代の女性の生き方、価値観の相違を、近代化が進む中国の”お墓問題”をキーに描き出した作品。
どの国でも、お墓問題って、あるのだなあ・・、と思った作品。
普段、眼を背けがちな”お墓問題”にも、そろそろ着手しないとなあ、と思った作品である。>
妻の愛、娘の時、おばあさんの土
世代間・文化間・家系間ギャップによる相互理解・意思疎通の難しさでぶつかり合いながら、祖母・母・娘が愛し愛され方を学んでいく姿がしんみり描かれる。
この作品を観て、わだかまりを残さない樹木希林さんの逝き方を更に素敵だと感じる。
監督・脚本・主演で才能の豊かさを見せるシルヴィア・チャン、膳場貴子似の美しさラン・ユェティンも素晴らしいが、夫役田壮壮監督の飄々とした演技が印象に残る。
中国ヒューマンドラマ
三世代の世代を越えた女性(家族)それぞれの、めくるめく思いを、切実に、かつ、おもしろく描いた作品。
主役のシルヴィア・チャンは、母であり、娘であり、女性であるという立場の役どころを上手く表現している。
最後の、夫婦の関係を円満にし、老後をいつまでも仲良く暮らしていけたらいいな~と思わせるシーンでは涙がこぼれた。
娘ウェイウェイ役のランユェティンが若い頃の百恵ちゃん(山口百恵)に似ていて、懐かしい気持ちになった。
初の中国語(日本語字幕)鑑賞で、英語よりも微妙なニュアンスが難しいと思った。
変化と共に失われるコミュニケーション
一家のおばあちゃんが亡くなったので、お墓に埋葬しようとするが、実は先に亡くなっているおじいちゃんには先妻がいて
おばあちゃんは愛人扱いで、おじいちゃんと一緒に埋葬できない
シルヴィア・チャン演じる娘は、亡くなったおばあちゃんこそ本妻であることを証明するために奔走する
「誰の墓に入れるか」という、とても極東アジアらしい話題について、祖母、母、娘という3世代の女性たちの視点を通して描く
経済の自由化に伴い、急激に変化し続ける中国では、家族が同じ部屋にいても、それぞれがスマホを覗き込み、コミュニケーションが失われていく
日々の忙しさに追われ、目上の人を敬う気持ちや、思いやりすらも無くしていく
熱心に時間をかけて話し合えばいいことも、いがみ合いになってしまう
これは中国だけで起きている問題というより、日本でも起き得る話で、
家族の問題だからこそ、ついいがみ合ってしまうんだろうなと思った
しかし、彼らもいがみ合いをしているうちに、相手への思いやりを持つようになる
なぜなら、彼らは家族だから
女性たちの心理の移り変わりを楽しめた作品だった
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