劇場公開日 2018年9月1日

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「【”命ある限り、あなたを忘れない・・”中国の三世代の女性達の生きる価値観の相違と”お墓問題”をキーに、夫婦、家族とは何かを描いた作品。】」妻の愛、娘の時 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”命ある限り、あなたを忘れない・・”中国の三世代の女性達の生きる価値観の相違と”お墓問題”をキーに、夫婦、家族とは何かを描いた作品。】

2021年9月30日
PCから投稿

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ー 気の強い学校教師のフイイン(シルヴィア・チャン)の実母が亡くなり、田舎にある父が眠る墓を移そうとしたところ、そこには父の前妻であるツォンが墓を守っていた。
 ツォンに同情した村人たちにも抵抗され・・。ー

◆感想
 ・今作は、近代化が進む中国でも、お墓問題が存在する事を明らかにしている。
 ー 煩わしい、役所の書類・・ー

 ・そして、フイインの父の前妻であるツォンが、今でも夫の帰りを待っている姿。

 ・又、フイインの真面目な自動車教習所の先生である優しき夫の姿や、フイインが勝手にやきもちを焼いている美しい教習所生徒のワンさんとの関係をコミカルに描きつつ、フイインと夫の愛もキチンと描いている。
 ー フイインを驚かすために、こっそり新車を購入して、二人でドライブする姿。涙するフイイン。ー

 ・フイインと同じく気が強い娘、TV局勤めのウェイウェイが母の”お墓をめぐるトラブル”に目を付け、義理の祖母になるツォンと接触し、距離を縮めて行く姿。
 そして、彼女も、ツォンが祖父を深く愛していたことを知る。
 ウェイウェイにも、ミュージシャンの卵であるアダーという、恋人がおり、徐々に義理の祖母の姿と自分の姿を重ね合わせていく。

<多少、ストーリー展開の粗さが気になるが、三世代の女性の生き方、価値観の相違を、近代化が進む中国の”お墓問題”をキーに描き出した作品。
 どの国でも、お墓問題って、あるのだなあ・・、と思った作品。
 普段、眼を背けがちな”お墓問題”にも、そろそろ着手しないとなあ、と思った作品である。>

NOBU