「何ともいやらしいクライマックス」聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア 作務衣もんさんの映画レビュー(感想・評価)
何ともいやらしいクライマックス
「何だったんだこれは!」
観賞後そう思ったのは私だけだろうか?
しかし、不思議と嫌な気分はない
爽快なエンタメとは真逆だが、理解できない映画ともまた違う
主人公は大病院の心臓外科医
妻と二人の子どもと広い一軒家(植物用の温室なんかもある!)に暮らしている
どう見ても幸せな家族の風景
しかし映画は冒頭から一貫して不穏な空気をまとっている
中心にいるのは主人公と何かしらの関係があると思われる一人の青年
「彼は何者なのか?」
そこが明かされるまでにそれなりに長い時間が費やされるが、二人の関係が明かされると物語は一気に動き始める
イメージとしては"呪い"が近いか?
家族に不幸が降りかかり、主人公はあるルールに従って決断を迫られることになる
クライマックスはその決断のシーンなのだが、それが何ともいやらしい
どう「いやらしい」のか、ぜひ自身で確かめてみてほしい
調べてみると監督はギリシャ産まれギリシャ育ち
そしてギリシャ神話には鹿が聖獣として登場するとのこと
タイトルはそのまま解釈するのが正解だろうか
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