「【”ディープ・スロート”と呼ばれた民主主義の危機を救った男の生き様を露わに描く作品】」ザ・シークレットマン NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”ディープ・スロート”と呼ばれた民主主義の危機を救った男の生き様を露わに描く作品】
FBI元副長官マーク・フェルトの生き様をリーアム・ニーソンが抑制した演技で魅せる。
「ウォーターゲート事件」の表のヒーローはワシントンポスト紙のウッドワードとバーンスタイン記者であるのは明らかだが、陰のヒーローは行政府(ホワイトハウス)の政敵に対する不正工作や盗聴の事実を司法警察官僚(FBI)の立場から内部告発した”男”だろう。
この映画はこの”男”の内部告発するスリリングな姿とともに、私生活(家族との関係性)もじっくりと描く。
”男”はFBI副長官として、内部告発をする一方で、執拗なまでに反政府組織ウェザー・アンダーグラウンドの捜査をする。その裏の理由は愛する娘を想っての事。”男”の立場上許される筈もなく、この後捜査方法が有罪判決を受け(その後、特別赦免)、ストレスにより妻オードリー・フェルト(ダイアン・レイン)は”男”の拳銃で自殺するという悲劇に見舞われる・・。
救いは、この後娘と和解し穏やかな晩年を送ったという事実である。
<民主主義の危機を救った男の、家族との軋轢に悩む姿を1970年当時のアメリカの時代背景とともに描き出した作品>
<2018年5月12日 劇場にて鑑賞>
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