バトル・オブ・ザ・セクシーズのレビュー・感想・評価
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エマ・ストーンの凄さ
映画としては、すごく面白かった(ドキドキ…興奮した!)けど、スポーツ好きとしては、やや違和感も。チャンピオンまで登りつめた選手ならもっと精神的に強いはずだと…もっともっとストイックなのではと。しかし、それにしてもエマ・ストーンの変身は凄かった。女優を超えてアスリートに…ひげも生えてきそうなほどに。
世界観と脚本の業
憧れていたアメリカの実態
本年度見たかった1本。
1970年代にアメリカのテニス界に起きた差別に関する実話なのですが、アメリカって国は大変に不思議に感じる国で、1970年代と言えば、もっともアメリカが強く、豊かな頃で、日本人の誰もが憧れた国であるんだけど、例えば、黒人に対する差別、男女に対する差別、意外に寛大な国のようなイメージなんだけど、結構つまらない事にこだわるんだなと、本作品でも、当時、子供あり、やはりアメリカに憧れた私自身としては、少しショッキングな内容でした。
内容の方は、前半はテンポがよく、後半少しダレルかな・・・・
しかし、映画の中も1970年代そのもので、主演のエマ・ストーンも大変に当時の雰囲気をしっかり作っていて大変良かったかな、特にエマ・ストーンの演技は素晴らしかったな・・・・
本来、エマ・ストーン演じるビリー・ジーン・キングの男女差別に対するお話なのですが、他にも色々と当時の人達のそれぞれの事情に対する戦いや情緒を描いていて、ブラックユーモアも含めて要所要所面白く出来ています。
女心を立体的に描く傑作
エマ・ストーンは「教授のおかしな妄想殺人」で可愛い女子大生を違和感なく演じていて、「ラ・ラ・ランド」はその延長線上みたいな演技だったが、本作品ではうって変わって大人の女の複雑な心を余すところなく演じていて、非常に好感が持てた。
人間は多かれ少なかれ、プレッシャーを感じながら生きている。プレッシャーがそのままストレスとなって体を壊したり鬱になったりする人もいれば、プレッシャーを押し返して強く生きる人もいる。ただ、最初からプレッシャーに強い人はいない。習うより慣れろでプレッシャーに慣れていくのだ。
慣れていくためには怖じ気づいてはいけない。やるべきことをやるしか、プレッシャー克服の道はない。そして少しずつ様々なプレッシャーを克服していく中で、徐々に大きなプレッシャーにも耐えられるようになる。人間はそうやって成長していく。
とはいえ、大きなプレッシャーの中で無人の荒野をひとりで歩いて行けるほど、人間は強くない。誰かの後押しがなければただの一歩さえ踏み出せないだろう。
本作品は、第二次大戦後の目まぐるしく価値観が変動する時代に、前人未踏の道を歩んだ勇気ある女性の物語で、彼女が必ずしも鉄の意志の持ち主ではなく、苦しい道を泣きながら、笑いながら登っていった様子を、細かなシーンで女心の機微に触れながら描いていく。エマ・ストーンの女優魂が余すところなく発揮された傑作である。
別人!?
ビリージーンキング
強い女性?
1970年代初頭、ウーマンリブの運動が台頭し始めた時代。テニスの女王ビリー・ジーン・キング(エマ・ストーン)は、男子とのツアー賞金があまりに違うことに異議を唱えて、女子だけのツアーを立ち上げる。
勝気で真っ向から男性上位の風潮と闘い、紆余曲折を経てシニアプロのボビー・リッグス(スティーブ・カレル)と試合をすることになる。ボビーは、ビリーを破ってツアー優勝したマーガレット・コートを破って、男尊女卑の発言をテレビで公言する、軽薄なオヤジだ。さて、その戦いの行方はいかに…。
といったストーリーだが、女性蔑視やLGBTなど、人種差別とまた違った差別と、テニスという世界を通して戦うビリージーンの活躍が楽しい。
エマ・ストーンは、「ラ・ラ・ランド」とは全く違う、戦う女性の役をしっかり演じてみせた。不平等を許せず闘うが、決してとても強いわけではなく、精神的なもろさを持ち、悩んだり怯えたりしている普通の人間である。弱さを歯を食いしばってしのぐ微妙な役どころを、上手く表現していたと思う。
対して敵役のボビーを演じたスティーブ・カレル。先日公開の「30年目の同窓会」で、弱ったおとなしいオヤジキャラだったが、全く逆の大言壮語で軽薄な小憎たらしいジジイを、見事にやり切った。こちらも、口では脳天気な事を言いながら、家庭に問題を抱えて、弱ったりさみしいところを垣間見せる、人間味のある役どころ。
ビリー対ボビーの、男性対女性の世紀の対決を軸に見せながら、差別者と被差別者という陰な構図ではなく、彼らを取り巻く状況やエピソードを前向きに、コメディタッチで描いた好感の持てる作品だ?
ララランドのイメージが...
価値観は変えられる!
人生をかけた試合
エマ・ストーン 変身
ハリウッドギャラ問題
ひと昔前に描かれたステレオ・タイプなフェミニストは、ブスでヒステリックで不幸になるというオチだったと記憶していますが、この作品で描かれたビリー・ジーン・キングは、カッコよくて、頭が良くて、美しい女性でした。もしや監督は女性?と思ったら、「ルビー・スパークス」のジョナサン・デイトン&バレリー・ファリスではありませんか。流石ですね。
劇中でビリー・ジーン・キングが問題にしているテニス界の賞金の男女格差。これ、昨今ハリウッドで取り上げられた男優と女優のギャラ格差と同じことを言ってますよね?もしやこの作品、ハリウッドのギャラ男女格差を想像させる作りになっているのでしょうか。
我が国日本でも男女の賃金格差はいまだに大きいですし、40年近くたっても根本はあまり変わっていないのだと思います。だけどここ数年、アメリカ映画界は、若くて綺麗な女性がメインキャストの作品ばかりではなくなってきています。また、昔はレズビアンを描いた映画は、ほとんどありませんでした。今は、Me tooに賛同する男性がアメリカには沢山います。ああ、アメリカが羨ましい。
アメリカのMe tooの大きな波がこの作品と共に日本にも到来しますように。
主張
男尊女卑が罷り通っていた1970年代のアメリカで、全米テニス協会の姿勢に反目し女子テニス協会を立ち上げたビリー・ジーン・キングが元世界王者でシニアのボビー・リッグスとエキジビションマッチを行う話。
女子テニス協会の立ち上げからキングのプライベートな事案やボビーの思惑を絡めつつ対戦に至るストーリー。
現在に至るまで差別意識の蔓延るアメリカに於いて、それに立ち向かった姿勢とスポ根物語で非常に面白かった。
ただ、事実だし昨今の流れだし関連が無い訳ではないけれどLGBTQの話は別じゃないか?このストーリーだからこそ、クローズアップして載せている感じが気になった。
余談ながら、エマ・ストーン7㎏増量でその体型!?とかテニスの力量とか、プロフェッショナルな俳優の凄さも素晴らしい。
おしゃれなウーマンリブ
社会問題に一石を投じる映画
あったかい映画だった
テニスをやってる自分からすれば、そのテニスプレイは?
ということが気にはなっていたのだが、いまのパワープレイとは
違ってはいたが、その面白さも十分伝わってくるものだった。
エマ・ストーンは未経験だったというから、サーブにしてもフットワーク
にしても頑張ったと思った。特にサーブはスライスしてたからね。
この映画はいろんな意味を持っていた。
①女性対男性というバトルという意味
ビリージーンはやっぱり男には勝てないんじゃないか?
という意見に対して
「勝ち負けじゃない。お互いに敬意を表しているか。ということが大切なのだ。女は台所にいればいいんだという意識を変えたい」と言っていた。
②女に敵?夫に対する敬意も表していた
女性の恋人の存在を知っても、夫のラリーはビリージーンにとって最も適切な対応をしていた。離婚はしてけれど、お互いに対する敬意を持っていたんだなと感じた。
③同性を愛するということ
「私には夫がいて、彼は素晴らしい人」それでも「あなたを求めてしまう。
自分がわからなくなる」というビリージーン。自分の意識が解放されて行くのがよくわかるのだ。それは混乱・混迷・混濁の中から生まれるものということも。
最後にエマ・ストーンが言いたかったことは、いまの#meetooもあるだろうが、互いに尊敬し合うことの大切さということではないか。
そういう意味で、とても愛のある映画だったと思う。
キング夫人、すごい。
トゥーシェ
爽快!
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