「差別という重圧を一人で背負う」バトル・オブ・ザ・セクシーズ 奥嶋ひろまささんの映画レビュー(感想・評価)
差別という重圧を一人で背負う
とても重い題材を扱ってるのに、キラキラしてて
明るい雰囲気で見やすかった。
監督の素晴らしい演出が効いてると思う。
男女差別だけでなく、LGBTの問題も孕んでて、
正直ラストまでレズだというキャラ付けは必要なのか?
と思ってたけど、ラストのデザイナー?の男性が主人公
にいう「あなたが今日やっかように世界は変わっていく」というセリフに、
この物語の男性至上主義と戦うだけでなく、
今あるセクシャルマイノリティの方々に向けての
メッセージでもあったんだなと納得しました。
とにかくボビーがゲスく、今なら炎上、謝罪当たり前
の事を堂々としていて胸糞悪いけど、
彼もまた勝負の世界から降りられず、ギャンブル依存でどこか可哀想でもあった。
こういうゲスい奴が表立つ事で、自分たちの奥底にある差別的な意識に気付くのかもしれないと思うも、
必要悪でもあった気がする。
見終わって、嫌な感じが残らないどころか、
なんかキラキラした美しい物を観たような清々しい気分になるとても良い映画でした。
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