「ふ〜ん」バトル・オブ・ザ・セクシーズ CBさんの映画レビュー(感想・評価)
ふ〜ん
けっこう期待して観た。
でも俺は何を期待して観たんだろう。女性が男性をやっつける爽快さだろうか。男性が勝つに決まってると思い込んでいる古き男性達の鼻があかされる痛快さだろうか。
結果は、そういうのでなく、なんだかホロ苦かった。
キング夫人が試合に込めた「スポーツをする女性にも対等な敬意を払ってほしい」という決意はわかっているにもかかわらず、観ている自分の中では、試合での勝利に向けた高揚への同調が今ひとつだった。
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想像するひとつの理由は、キング夫人が、自分の中のLGBTに気づく方の流れは、女性の権利への決意ほどまでには至っておらず、本人の中でもまだ困惑混じりの段階だったためだろうか。
つまり女性の権利の面では、テニスの試合の結果とその思いはシンクロして、ラストに向けてひた走っていくのだが、それとLGBTへの信念がリズムがあっていないせいかな。
そしてもうひとつの理由は、女性蔑視やLGBT差別がすでにマイノリティになった今、当時はきっと大盛り上がりだったであろうこの試合が、茶番に見えてしまったことかな。
そう自分が感じること自体が、自分もまだ女性蔑視やLGBT差別から脱して間もないということの証明かもしれない。ついこの前までの自分を見せられているような気になってしまい、落ち着かなかったのかも。
自分の振り返りに終始し、みんなへの参考にはならない感想になってしまいました。
ただ、キング夫人もコート夫人も「エースをねらえ!」で描かれていた絵によく似ていました。
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