「サリンジャーを知る。」ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー 奥嶋ひろまささんの映画レビュー(感想・評価)
サリンジャーを知る。
ライ麦畑も読んだことなけりゃ、
サリンジャーも名前しか知らない。
ただ傑作とされてる事は知ってるので、
さてどんな人だろう?と思って観たら、
見応え充分。良い伝記映画だった。
今で言う不良少年、野望に満ちた少年が
戦争によって狂わされてしまう様子が描かれてて辛かった。
僕も漫画家をやってるので、
作家の生き方はわかってるつもりだけど、
ここまで孤独になって、自分を掘って行くのは大変だし、
こうはなれない憧れと畏怖入り混じった感情で最後まで
観た。
自分の才能を見せつけてるための作家活動か?
と言う問いには頭を殴られてるような衝撃があった。
そりゃサリンジャーには一生なれんわな。と。
成功を収めてからも、
いや成功を収めてからの方が悩んでるサリンジャーを観て
戦争がなかったら、そうなっていたのか?
と思ってしまう。成功を素直に喜んでいたのかも…
ライ麦畑も戦争を経験したからこその作品だし、
戦争がサリンジャーにもたらした成功と苦悩は
計り知れない。
サリンジャーファンの方には、
発表はしなかったけど描いてたんだ。と言うラストは
胸が熱くなったのかな?
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