「ライ麦畑を再読したくなった」ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー るうくさんの映画レビュー(感想・評価)
ライ麦畑を再読したくなった
学生時代に一通り読んだときに、なんとなくサリンジャーを読むとカッコいい、という青い感覚があったけど、どこまで理解できていたのか我ながら怪しい。
再読したくなった。
彼の作品が出来る背景や、人嫌いになっていく過程を、少し早足かなと思いつつ追うことが出来て、とても惹き込まれた。
筆を折ったとか私生活に謎が多いとか、途中から歴史上の人みたいな扱いだったけど、亡くなったのは最近の2010年だったんだなぁ。
駆け足すぎて淡々と進んでいく気がしたので、それが少し残念だったけど、きちんと深く描こうとすると映画の時間じゃ足りないんだろうな。
落ち着いた色合いの映像に、役者さんたちがさらっと、でもじっくりと演じてるのもよかった。
当時の作家はカポーティしかり、現実と妄想の世界の入り混じり方がなかなか凡人にはわかりづらいんだけど、出版されないままの作品がまだまだたくさんあるらしいので、いつか遺稿として出版されることを楽しみにしたい。
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