劇場公開日 2019年1月25日

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「ハイドリヒの深堀りがもう少しあっても良かった。」ナチス第三の男 よしさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ハイドリヒの深堀りがもう少しあっても良かった。

2020年3月5日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悪名高きハイドリヒと、彼の暗殺を実行したレジスタンスの物語。

重く苦しい歴史が描かれます。ナチス映画を鑑賞すると、人の命がとても軽く無造作に扱われていることに震撼します。忘れてはいけないことは、このようなことはナチスだけの問題ではないこと。旧日本軍だって、幾つもの残虐行為を行っています。大戦後もベトナムやカンボジア、アフリカ、セルビア等の世界各地で虐殺は行われています。他人事にしてはいけないと、強く感じます。

ただ、映画としては少しばかり不満が残ります。
個人的には、もっとハイドリヒを深堀して欲しかった。彼の残虐性の源、ヒトラーに心酔した理由、長いナイフの夜のこと、等をもっと描いて欲しかった。遠い日本にいる自分としては知識が薄い部分が多くあり、それらを吸収できる、と勝手に期待していました。
もう一つ。レジスタンスは、もっと序盤から描いて欲しかった。中盤からいきなり焦点があたり、別の映画になった印象を持ちました。ハイドリヒの昇進に合わせて少しずつレジスタンスのエピソードを増やしていけば、より重層的な物語になったように思います。かなり上映時間はかなり長くなってしまいそうですけど。

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よし