「【"同情ではなく、愛情だ・・。" 心優しき”劣精子症”の詩人とその妻、詩人が愛してしまった”人物”との関係性を前半はコミカルに、後半は切なく描いた作品。】」詩人の恋 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【"同情ではなく、愛情だ・・。" 心優しき”劣精子症”の詩人とその妻、詩人が愛してしまった”人物”との関係性を前半はコミカルに、後半は切なく描いた作品。】
-詩人のテッキ(ヤン・イクチュン)は、数年前の受賞以来、鳴かず飛ばずで、妻ガンスン(チョン・ヘジン:コミカルな演技が絶妙に良い。)の稼ぎで暮らす日々。
そんな時、近所に開店したドーナツ屋さんの美青年セユン(チョン・ガラム)に、魅了され・・-
◆前半は妻からの"子供が欲しい!"攻撃にタジタジするテッキ。そして、まさかの劣精子症の診断が・・。
-微妙に可笑しい。ガンスンは騎乗位がお好きな様だが、テッキとの力関係も示しているように見える。-
・ある日、セユンが勤めるドーナツ店でのトイレでのセユンと女友達の行為を目撃したテッキは激しく欲情するが・・
-彼が欲情したのは、どちらの姿を見て? それにしても、コップ一杯って!尾ひれ着きすぎでしょう!-
・セユンの家庭事情が明らかになる後半は、シリアスモードに。
-懸命に支えようとするテッキ。本当に真剣にセユンを心配し、愛しているんだね。その姿を見て、漸く子供がお腹に出来たのに、戸惑うガンスン。-
・”心の痛み”を創作意欲に変換したのだろう。テッキは見事に受賞。
バイク便で現れたセユンに5000万ウォン(235万円位・・。)のカードを渡し、"僕も君を利用したから・・"と話すテッキ。
-セユンとの辛い恋を詠んだ詩集が、受賞したのだろう・・。-
<”一緒に行こう”と、嘗てテッキが口にしたセリフを口にするセユンに”新たな道を・・”と話し、(受賞したお金で)立派になった家の中での穏やかな表情のテッキ。
その横には男の子がスヤスヤと眠っている。
待望の男の子の額にキスをするテッキの姿は"憑き物"が落ちた様に、穏やかだった・・。素敵なラストである。>