劇場公開日 2019年4月12日

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荒野にてのレビュー・感想・評価

全55件中、21~40件目を表示

3.0衝撃的でもそれを見つめる目は優しい

2019年7月5日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

幸せ

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chibirock

4.5少年の世界に向けたまなざし

2019年6月9日
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鑑賞後既に1日経っているが、私の心はまだ荒野にある。
エンドロールが終わっても、衝撃で動けない。こんなになるのは久しぶりだった。
誰にも会わずに家に帰って、誰もいない部屋でワンワン泣きたかった。

2人で暮らしていた父を突然失った少年チャーリーが競走馬としての寿命を迎えたピートと共に、彼の知り得る唯一の肉親である伯母のもとへ旅をする。
作品のあらすじはそのように説明されるが、いわゆるロードムービーとも、少年と馬の友情、少年の成長を描いた作品とも括り難い。
チャーリーの境遇は過酷で、父を失った後も運命は残酷なまでに彼を絶望の淵へ落としてしまう。旅の途中では出会いもあるし、いわゆる「バッドエンド」と言われるような結末は迎えない。しかし、世界は残酷だけど意外にも優しさと愛に満ちているとまとめてしまうのもまた、もったいない。
チャーリーが他者から受ける恩恵と愛を描いていたというより、絶望の淵に落とされても世界を憎みきることはできず、自らも罪を背負い、泉のように愛は湧き出る、そのような優しい世界が描かれていたと思う。

貧困の極限状態にまで至ったチャーリーは軽犯罪を繰り返し、遂には暴力に頼ってしまうが、混乱状態のなか悪態を尽きながらも「ごめん」と言い残す。
全てが落ち着いた頃には、自ら罰を受ける意思が見られるような台詞がある。
自分を捨てた母、ピートに殺処分を言い渡すデル。チャーリーの口から2人を責める言葉は出てこない。「母さんは僕を愛していたと、父さんは言ってたよ。」
やっと自分の居場所にたどり着けたチャーリーがこれまで堪えていた涙をこぼすのは、自己憐憫のためではなく、自分が守れなかった、失ってしまったもののためである。
最後のカット。未熟で純粋な少年が世界に向けるまなざしは、不安に揺れながら穏やかで、優しい。

〜〜〜
ちなみに思ってた5倍くらいしんどかった。
いちばんしんどみが凄かったのは、「どこから来たんだ?」と警官に聞かれたチャーリーが、虚無の顔でこれまでに転々と暮らしてきた土地の名を、つらつらと順に述べるシーン。
彼の居場所のなさを突きつけられて、すごくショックだった。
チャーリーくん(役者さんもチャーリーくん!)、ほんとうに優しい良い子…強く強く抱きしめてあげたい。

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mimi

4.0荒野にて

2019年6月8日
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鑑賞方法:映画館

知的

馬が好きなので、何気なく見に行った。なんと私の好きなポートランド市でロケしたものと判明、うれしいなんだかついてる映画の予感!

案の定地味だが詩情あふれる馬と少年のふれあい~ポートランドに競馬場があったなんて、知らなかった残念!~少年を取り巻く大人たちが、今の米国をそのまま反映してリアル、子どもを親身に構う余裕のない大人たち、ほんとに大丈夫なのか とすら思わせられ寂しい。

伯母さんがいて、しかもまともな人で、ほんとによかった。
この結末がなければ救われない、日本はこの国と同盟なんてマジですか?

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Wakimomo

4.0叔母を訪ねて三千里みたいな映画❗

2019年5月29日
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星🌟🌟🌟🌟最初は馬と青年の逃避行のような物語かと思ったのですが…意外と奥が深い良い作品でした❗他の方も書かれてましたが主人公チャーリー役をチャーリーブラマーが上手にナィーブで繊細な青年を演じていて感情移入して観れました❗馬ピートとの突然の別れは悲しいですがラストハッピーエンドで終わって良かったと思います❗救いのある映画で楽しめました❗映像が凄く綺麗でした❗あと馬ピートが可愛いかったです❗

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ミリン一番搾り

5.0Search for Hope

2019年5月26日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

Lean on Pete
荒野にて
アンドリュー・ヘイ監督

父親は息子チャーリー16歳、に対する愛はあるが、自己満足の愛であり、本当のチャーリーの気持ちを理解してあげていない。父親の死後、叔母を探しにオレゴン州ポートランドからコロラド州のデンバーを抜けてワイオミング州のララミーまで、旅を続けてやっと叔母を探しあてる。

ここで、チャーリーが競走馬ピートと荒野を歩きながら会話するシーンが一番好きだった。誰にも自分を出せなかったが、ここで、はじめて自分をさらけ出しているのが、かわいそうに思えた

デンバーの街中で仕事を探しているシーンも、ドラッグやアルコールに手を染めるわけでなく、望みをなくさず前に進む素晴らしかった。やっと、ララミーの図書館について、おばさんのうちに案内されるんだが、ここで受け入れられてもらえるのか半信半疑の戸惑いが手に取るようにわかった。彼の言葉で、高校に通いたい。そして、フットボールができるか叔母に確認するシーンでは思わず、嗚咽してしまった。ポートランドでは高校に通うことができない上、その前に住んでいたワシントン州のスポケンではフットボールの選手だったが、引越しによって中断されてしまったから。

こういう作品は全世界に共通する問題なので、愛を見つけ出すことができて、今までの苦労が報われたね。

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Socialjustice

3.5逃亡でも逃避でもない

2019年5月25日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

現実を受け止めているからこそ、争う方角へと歩みを加速させる若者がいる。見捨てられない存在と共にー。自分もまた、ゆっくりと走り出したくなった。

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室木雄太

3.0社会の荒野

2019年5月25日
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鑑賞方法:映画館

天涯孤独な少年の冒険物語。大人目線では無謀と思える冒険で決して褒められる行動ではないが、誰もが一度は経験する社会という荒野の荒波。心が何度も折れそうになりながらも何とか持ちこたえる少年を新星チャーリー・プラマーが見事に演じている。
2019-113

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隣組

4.0少年の孤独。支えたもの。求めたもの。

2019年5月18日
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鑑賞方法:映画館

幸せ

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bloodtrail

3.0良い映画

2019年5月7日
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stoneage

3.0

2019年5月7日
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鑑賞方法:映画館

ロードムービーとしては、あまりホノボノ感が無い映画。ただ、ある展開は本当にびっくり。

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hanataro2

3.5馬以外ではダメ男描写が光る

2019年5月2日
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現代アメリカインディペンデント映画らしい映画。
なので平均的に描写か巧み。特にクズ男まわりが非常にいい。そのリアリティ。クズ男と寒々としたアメリカの景色と馬。
馬のあのシーンだけはまじビビった。

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ONI

4.5【幾つもの喪失を乗越え、前に進もうとする少年の姿に涙が滲んだ作品。】

2019年5月2日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

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NOBU

4.0爽やかな感動を覚える

2019年4月30日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

幸せ

 アメリカの田舎は日本の田舎よりもずっと田舎である。自動車がないと不便なところは同じだが、田舎でもバスが走っている日本と違って、広大な土地のアメリカでは自動車がないと本当にどこにも行けない。西部劇では馬を駆って走っている。かつては馬車も大活躍したが、今では自動車だ。
 馬に乗っていた名残は競馬の形で残っていて、趣味としての乗馬も盛んである。競馬も大人気だ。現代の日本の競馬の主流血統であるヘイルトゥリーズン系のサンデーサイレンスは、アメリカの三冠レースであるケンタッキーダービーの勝ち馬である。
 アメリカにはサラブレッドが走る競馬だけではなく、一回り小柄なクォーターホースによる短距離レースもある。本作品の原題になっている「Lean on Pete」はクォーターホースの競走馬で、父親と二人暮らしの素直な少年と関わることになる。

 本作品の舞台はポートランド。時代はというと、スマホを持っているのがお金持ち風の人たちだったことから、普及率の変遷を考えると舞台はおそらく2010年ころだ。いろいろあって父親と二人暮らしをしている16歳の主人公チャーリーは、馬の世話をして賃金を得るようになったが、ある事情が発生したため、馬を連れて旅に出る。
 行き先はワイオミングの伯母さんのところだ。かなり前の記憶だけが頼りである。ポートランドからララミーまでは1800km以上ある。日本で言えば鹿児島から札幌までくらいだ。16歳の少年とクォーターホースにとっては果てしない道のりである。行き着いたとしても伯母さんに会えるかどうかはわからない。半端ではない勇気で少年は邁進する。16年という少ない人生経験ながら、善でも悪でも持てる力のすべてを発揮して、少年はピートとともに前に進む。
 映画は必ずしも主人公の味方ではない。つまりリアリズムである。人間は食うに困れば何でもする。それを咎める者もいれば許す者もいる。長い旅の中で、少年は極限状況を次々に経験しながら、急速に大人になっていく。しかし魂のエクササイズはそれに追いつかない。なんとかなるという空元気と心細い本音、人を信じる気持ちと信じられない気持ちの間で揺れながら、少年は前に前にと進んでいく。それしか彼の生きる道はないからだ。
 少年が主人公ではあるが、少年の旅に寄り添っているうちに、自分の半生を追体験したような気になる。少年の旅は少年だけでなく、世の人の人生そのものだったのだ。ラストシーンでは少年の魂がようやく落ち着いて、不安と恐怖と、それに悪い心を洗い流すようだ。素晴らしいシーンである。人生を力強く肯定する世界観に爽やかな感動を覚えた。

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耶馬英彦

2.5雰囲気はいいけど

2019年4月29日
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三毛猫泣太郎

3.5厳しくも優しい感動作

2019年4月27日
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鑑賞方法:映画館

クライマックスの思わぬ感動でこの作品の意味を知った。

15歳のチャーリーは、物心がつく前に母親が家出したようで、父親との二人暮らし。父親の稼ぎが少なく生活は困窮していたが、競走馬リーン・オン・ピートの世話をする仕事を得た。

間もなく父親が不倫相手の夫に殺され、そして老いて勝てなくなったピートの殺処分が決まり、幼い頃母のように慕っていた叔母を探すため、ピートを連れ出し荒野へと踏み出した。

アメリカ北西部の大自然は美しくも過酷極まりなく、タイトロープの上で風に吹かれるが如き緊張感。死を想起した。

そしてクライマックスが……ホントいいです。チャーリーと一緒に泣きました。厳しくも優しく、映像美も特筆すべき感動作だ。

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エロくそチキン

4.0面白かった

2019年4月26日
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鑑賞方法:映画館

アメリカの田舎しか出てこないので時代設定がよく分からなかったが、会話の感じから12〜13年前位なのかなと思った。
少年が最初からずーっと独りぼっちで、唯一のコミュニケーションが馬とだなんて辛すぎる。毒親問題を根っこにした、16才の地獄めぐりの話だった。最後に降って湧いたような安息の瞬間が訪れるが、ハッピーエンドには程遠く、やっとの事で自分が居ても許される場所に辿り着いただけ、という。

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どんぐり

3.5居場所のない少年。 病院、警察、そして馬の仕事を教えてくれた師、様...

2019年4月24日
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鑑賞方法:映画館

居場所のない少年。
病院、警察、そして馬の仕事を教えてくれた師、様々な大人が差し伸べる手をも振り切る。
その手は振り切るためにあるのか?と思うほどの勢いで。

荒野の中のファンタジーな世界に脇目も振らず、果てしない荒野を突き進む少年の顔は、たくましく一種の気迫を感じる。

少年の求める安らぎは決して欲張りでない。
住宅街の窓からもれるあたたかな食卓の灯りや、記憶の奥に潜む美味しい香り。そんなささやかであたりまえで、心を潤してくれるもの。
心を開くとき、やっと本当の少年の顔が見えてくる。

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パプリカ

4.0過酷な米国最下流社会の現実にヒリヒリする

2019年4月24日
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りゃんひさ

3.5誰も知らない、アメリカ版

2019年4月21日
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社会的に孤立している父子家庭。
馬と一緒に歩いているシーンはとんでもなく美しく、ファンタジーの世界だった。

ファンタジーとリアリティのバランスが、
独特の映画だった。

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Momoko

1.0フット

2019年4月21日
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素朴な話かと思いきや、毒も棘もある。
其々の心に腰掛ける収まりの良さ。

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たろっぺ