スリー・ビルボードのレビュー・感想・評価
全364件中、101~120件目を表示
abbaのチキチータで転換
主人公が途中で変わってしまう奇妙な作品、
こんなストーリーの転換はなかなか見られないと思う
ウェスタン・ノワール作品に出てきそうな非業な過去を背負った母ちゃんが主人公かと思ったら、終盤にガラッと変わって別人格が一転メインキャラに
なんじゃこりゃ!と驚嘆した
abba チキチータが兆しになるなんて びっくり
アメリカの母も強し
先にドイツ映画「女は二度決断する」を見たが、これも怒れる母もの。アメリカの母ちゃんもすさまじく強いね。
心が強いだけでなく弁が立つ。牧師をやり込めるシーンの牽強付会ぶりは、常軌を逸しているけれども、そうだこんにゃろまいったか!と胸のすく啖呵。実力行使の度を増していく主人公とともに観客を共犯者的な気分にさせるあたり、うまいなぁと思う。
気持ちは分からなくもない
そりゃー
強い者には弱く、弱い者には強く
片や人権を主張するかと思えば、
もう一方は人種差別を堂々と語り、
殺人犯も警察署を爆破した犯人も
取り逃がすような
警察署に頼るしかないのなら
主人公が行動するに至った気持ちは分からなくもない。
でも、後先考えなさすぎの登場人物が多すぎて
平和ボケした私には怖い住みたくない世界でした。
残された心優しい息子のことを考えてほしいなと思いました。
重いけれど重すぎない。救いはあったのか。
アメリカ南部。差別の色濃く残るこの地域で、痛ましい事件が起こる。導入のテンポは早く、ドライ。最初の驚きは、携帯電話が出てきたところ。えっ、これ現代の話なの⁉️ この辺りの話の持って行き方は見事です。全体的に、60年代くらいまでのアメリカ南部を思わせる作りなのに、それが今という、ざらついた違和感が面白いです。
主人公もきわめて感情移入のしにくい、またはされることを拒むようなアクの強い切れキャラですが、悲しみや深い後悔に耐えて、息子とがんばっているところは素敵です。この二人が、なかなかわかりあえているとは思えないんだけれども。
ラストシーンは、救いなのかな?この先に何があるんだろうと、いろいろなことを考えさせられます。
観た人にいろんなことを考えさせる映画。と言っても決して小難しい退屈な映画ではなく、テンポのよいエンターテイメント作品となっています。
アメリカ映画奥深し!
傑作
最近劇場で見た映画で私の中ではNo.1
シリアスな映画ではあるのですが、好きな人は好きなタイプのブラックジョーク映画とも思える。整合性やリアリティの枠を外れないギリギリのところでの登場人物たちの爆発力が、見てて最高に気持ちいい
そこはかとない爽やかさも、なかなか見ない後味です
これは深みにはまる..!!
観る前はサスペンスものかと思っていたのですが
とんでもない。愛がテーマの映画は数多くあるけれど、ああこんな表現の仕方もあったのか!と深く感銘を受けました。
母親の衝動的な行動から炙り出されてくる住人の反応はとてもリアリティに溢れていて、上っ面の優しさから一皮ずつ捲られていく内側の冷酷さ。さらにその奥に隠れていた奥底の愛情に辿り着くまでをとても丁寧に描かれていて どんどんと引き込まれていきました。
(台詞のひとつひとつがいかに繊細に組まれていることか!)
主人公が"正義"でないことも良かったです。
すごくすごく苦しかったけれど、最後まで見届けさせてほしかったけど、でも大事なのはそこじゃなかったので仕方がないかな。面白かったです。
家族愛にあふれる、秀作
私の地方では2018.4公開でした。
これは主演のマクドーマンドの怪演、の一言に尽きるでしょう。
娘を殺害された怒りの矛先を、警察に向ける。
そのほどは尋常じゃない。
パニックじゃなくて、メラメラ炎の火を燃やすその様は圧巻。
先が読めない展開にも、乗せられました。
観た人それぞれに、感じる違いがありそうですね。
私は、被害者・署長・巡査部長3人の家族の形が、心に残りました。
最後にサム・ロックウェル、オスカー受賞おめでとう!
アメリカ。フラストレーションの国。
こういうアメリカ映画、大好きです。最近だとノクターナルアニマルの刑事なんかそんな感じですね。どうせ俺は死ぬんだから、悪いやつを一度ぶっ殺してから死にたい、なんて言ってしまうタイプの人間。
アメリカには週に月に2回くらい行きますが、ハイウェイは何もないし、殺風景で潤いがない。社会システムは大雑把な枠組みで細かな配慮はなく、個人主義。コントロールに異常な執着。でも、諸外国にくれべると治安は抜群に良い。そういう環境ではただただ、フラストレーションと、暴力性を抱えて一生を送るしかない。人生なんて糞だといいながら、鬱々とその発散の機会をうかがうような人生。正義を盾にした解放。
これこそアメリカのメンタリティなのではないでhそうか?
とても面白い
取り返しがつかないことに直面して、赦されたい、或いは赦したい。終わらない苦しみに、宗教で言うような「救い」は無い。だが、ストーリーテリングや演出、演技を駆使した描写の積み重ねそれ自体が希望「のようなもの」はある筈だ、というメッセージを発している様に思えた。
しかしそれにしても、アメリカ社会はヒドいことになっているとつくづく感じる。
サスペンス?ミステリー??
うん、好き。
何が好きなポイントなんだろう、と要因分解してみた。
まず、1点目。
前置きがほとんどない。
開始5分10分でこの物語の本題に入る。それがいい。
本でも映画でもそうだけど、いくら名作でも導入部分が長い(そのうえ退屈だったりする)と、本題にたどり着く前に『FIGHTING 睡魔』になりがちなあたし。
その点、この映画は自分の観賞史上最速で本題に入ったんぢゃないかと思うほど。
次に2点目は登場人物のみんなが矛盾を持ってる点。善人であり悪人。理性と感情とで異なる行動を取る。それが非常にリアルな人間らしくて共感できる。
そして最後にエンディング。
こーゆー終わり方って普段はあまり好まないんだけど、この映画に関してはこれがベストだったと思う。他のどんな結末だったとしてもなんか違和感を感じてた気がする。
しかし、自分の中での節目4.5点を超えないのには理由がある。
あまりにも差別用語が酷すぎる。ここ数年まったく耳にすることなくなったような言葉も盛りだくさん出てきてて驚いた。まぁ、それも時代のなせるワザ、昔のアメリカ南部の田舎で人種諸々に対する偏見なんかが当たり前に罷り通る時代の話だから仕方ないか、と途中まで観ていた。
そしたら携帯電話が出てきたり、「googleで検索する」なんてセリフが出てきたりで驚きを隠せなくなった。
えっ?うそ?現代?(´⊙ω⊙`)
ディクソン役の人が徳永英明にしか見えなかった…
すごかった。
凄かったです。監督にこんなにも簡単に感情をコロコロとコントロールされてしまう自分を、少し悔しく思いました。
それくらい面白かったです。
まず、彼女の弱さ。
燃えるような信念を貫き通しますが、だからといって彼女は化け物ではありません。
ショックなことがあれば動揺もするし、心に迷いがない訳でもない。
しかし不屈です。絶対に折れない。そこに心底しびれました。
次にオスカーの話ですが、作品賞を取れなかったのも納得している自分がいます。
映画そのものの、革新性や芸術性は確かにシェイプオブウォーターの方にあるように感じました。(特に、物語そのものが殺人事件という今まで描き尽くされて来たジャンル物という所もあります)
しかし、観て心の底から痺れたのは圧倒的にスリービルボードでした。
2019/01/08追記
おかえもんさんの解説を読みました。
この映画の最重要レビューだと思われる内容で、鑑賞された方全てに読んでいただいたいです。
URL
https://note.mu/okamasayuki/n/n16b473a2d2d5
デトロイトに比べるとおとぎ話に感じた。 あいつが良い方向に行くとは...
デトロイトに比べるとおとぎ話に感じた。
あいつが良い方向に行くとはね〜
マッチョな白人男性が良い人だといまいち信用できない自分を発見した。
全364件中、101~120件目を表示