劇場公開日 2018年2月1日

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「重いけれど重すぎない。救いはあったのか。」スリー・ビルボード Trssさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5重いけれど重すぎない。救いはあったのか。

2018年5月6日
iPhoneアプリから投稿

アメリカ南部。差別の色濃く残るこの地域で、痛ましい事件が起こる。導入のテンポは早く、ドライ。最初の驚きは、携帯電話が出てきたところ。えっ、これ現代の話なの⁉️ この辺りの話の持って行き方は見事です。全体的に、60年代くらいまでのアメリカ南部を思わせる作りなのに、それが今という、ざらついた違和感が面白いです。
主人公もきわめて感情移入のしにくい、またはされることを拒むようなアクの強い切れキャラですが、悲しみや深い後悔に耐えて、息子とがんばっているところは素敵です。この二人が、なかなかわかりあえているとは思えないんだけれども。
ラストシーンは、救いなのかな?この先に何があるんだろうと、いろいろなことを考えさせられます。
観た人にいろんなことを考えさせる映画。と言っても決して小難しい退屈な映画ではなく、テンポのよいエンターテイメント作品となっています。
アメリカ映画奥深し!

Trss