スリー・ビルボードのレビュー・感想・評価
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格好いい女性像に惚れた
フランシス・マクドーマンド、めちゃくちゃ格好良い。バンダナにツナギのおばさんなんて最高すぎる。
サム・ロックウェルもナイスキャラすぎて好きになる。
この映画は少ししたらまた見返したい。
米国のオンナは強いんだ
オープニングの映像がすばらしい。
これぞ映画の物語のはじまり。うつくしい映像にフォークな音楽が時にながれる。
ひさしぶりにワイオミングの女が登場する。片田舎の村に。
そして、クズがおとなになる物語でもある。
やるせない感じ
主人公達の怒りは理解出来るが行動が理解できないし、公衆の面前で人を2階から投げ捨てても拘束されないのはアメリカだから?
最後に少し希望が見えた感じはしたが、やるせなさだけが残った・・・。
個人的にはあわなかった。
報われない?映画
笑えない。でも泣けるわけでもない。
演出の力なのか、
それでも終わりはなんか希望が持てる。
主人公のおばさんがやった行為は、
何も結実していない。
ただ、作中のある言葉を聞いた主人公が、
少しだけいい人生に軌道修正できるのではないか?
そんな淡い希望だけが救いの映画。
引き込まれるが人を選ぶ作品
さよならの朝に~を鑑賞後に売店の列に並んでいたら、
前の人がこのパンフを買っていたため気になって評判を調べたところ好評価だったので鑑賞。
残念ながら娯楽映画好きな私にとっては合わないタイプの映画でした。
確かに前評判通り、細かな表現や感情の移り代わりなどの描写は上手いため、
ストーリーにぐいぐい引き込まれてしまうのですが、
そのストーリー自体が重くスッキリしないために
引き込まれれば引き込まれるほどテンションが酷いことになるという悪循環。
以前鑑賞した「ノクターナル・アニマルズ」と似ているような雰囲気でした。
あちらのほうが鑑賞後のテンションは酷かったですが。
結論として、楽しい映画が見たい!娯楽映画しか見れない!という方は鑑賞を避けたほうが無難です。
ただ、芸術映画好き!ノクターナル・アニマルズ好き!という方にはお勧めできる作品かと思います。
このような映画も楽しめれば幅が広がるとは思うのですが。残念。
ある種の宗教映画?
大切な人が死んだとき、その人のために何かをするのは結局自分を悲しみや罪悪感から救うための儀式で、二人の行動はそれがエスカレートしすぎて自分ではブレーキが効かない状態になってしまっている。
そういう意味で、本作はある種の宗教映画でもあり、それをブラックユーモアと皮肉たっぷりに描いた寓話なんだと思う。
完璧な映画
映画でしか表現できない作品。ここ10年で最高の面構え系映画。
熟練の俳優たちが、これでもかというくらい「会心の表情」をぶつけ合う。もはやセリフすら不要なくらい、顔の圧で全てを物語る。
冒頭のフランシス・マクドーマンドが看板をにらみつける、その1カットでこの映画は勝っている。
ド傑作。観た後しばらく脳が揺れたまんまで呆然となってしまった。
マニア受け
レンタルで視聴。
話はわかりやすいし人間の感情の変化など描かれているので面白い。
が、これといった抑揚も少ない展開なので映画に非現実的な部分を多く求める人には退屈な作品では有ると思う。
感情の変化が大きすぎて、そんなところでスイッチ入る!?的にガラリと変わるのも突っ込みどころか。
そのためか展開は予想しにくかった。
ところどころ流れる音楽(BGM)は良かった
映画見まくった目が肥えたマニア受けの作品。
意表を突く傑作。
私なら作品賞と脚本賞に今作を選ぶだろうと思った。何しろ
インパクトといい物語の落としどころまで完璧に意表を突く。
こんな映画観たことないけど一生残りそうだと思わせてくる。
今作で「恥じ入る」ことの意味を体感した。あの看板のせい
で批判の目にさらされた所長だが死後の手紙で母親を褒める、
広告屋を傷めつけた警官がリンチに遭い入院したベッドでは
その広告屋からジュースを差し出される、放火を庇った男を
見下していた心を母親が食事の席で突かれる、など攻撃では
ない形で相手に投げ返すボールのように、心を砕く優しさの
描き方が秀逸で、酷い暴力のあとにこんな柔和なやりとりの
連続で揺さぶってくる内容なのだ。そしてまさかの締め括り、
これも予想外。絶対そうだろうと思う結果すら外れてしまう。
重く苦しいのにどこか笑いと希望に溢れている点も不思議だ。
愛を持てた時、物語が変わる
終わりかけの時に観てきました。もうどこも上映してなかったからか満席。
アメリカの社会に明るくない私には、全ては理解できませんでしたが、3人の繋がりの中で、静かな心の動きがあり、復讐の原動力ではなく愛を持てた時、物語が一気に進み始めた世界を見て、少しだけ前向きな気持ちが出てきました。大きな愛を持って余裕をもてる人間に、そんなになれるはずはないけど、なりたいなと。基本的には深く考えさせられる作品。
それぞれの覚悟
ミズーリ州エビングという小さな町で10代のアンジェラヘイズがレイプされ、殺害されてから7ヶ月。
一向に進展のない警察の捜査状況に不信感と怒りを募らせていた母ミルドレッドは3枚の広告板を借り、地元警察を中傷するメッセージを張り出す。
その3枚の看板をきっかけに動き出す警察と町を敵に回したミルドレッドの孤独で壮絶な戦いを描いた作品。
おそらく2018年の映画賞レースで「シェイプオブウォーター」との2強で注目されていた作品。
母ミルドレッドの犯人を捕まえるためであれば町中を敵に回しても構わないという固い決意の下、襲ってきた歯医者の指にドリルをねじ込む、火炎瓶を警察署に投げ込むなどの過激な行動に出る様をフランシスマクドーマンドが迫真な演技でみせる。
中傷の標的となったウィロビー署長と彼を慕う部下のディクソンにそれぞれウッディハレルソンとサムロックウェルがキャスティングされ、メインキャスト3人の演技力のみで十分な見応えを感じさせる。
特にこの年の助演男優賞を受賞したサムロックウェル演じるディクソンは見ものだ。
ウィロビー署長の死に強い憤りを感じ、感情の赴くがままに問題の看板を管理する広告代理店のオーナーであるレッドを暴行の末、2階の窓から叩き落とす長回しのシーンや犯人の疑いがある人物に対し、あえて暴行を受けることでDNAを採取することに成功する終盤の血まみれのシーンなど、まさに体を張った名演で観客の心を静かに熱くさせる。
後味の良いラストではないものの、メインキャラクターの覚悟を持った生き様が素晴らしいと感じた。
自身のやり方が正当であると決して疑わずにいる素振りを見せるミルドレッドが実は娘に対しての深い後悔の念を抱いていたり、レイシストでキレやすく厄介者な存在のディクソンを実はウィロビー署長が大きく評価していたりと各キャラクターの意外な一面があって、そこが大きくストーリーに関わっていく点が特徴的で面白いと感じた。
とりあえずディクソンによる窓からレッドぶん投げの長回しシーンは2018年の洋画を代表するシーンだと思う。
脚本、素晴らしい
劇場で初めて観たときは、ただただ意表を突くストーリー展開に引き込まれ、二度目はそれぞれの心の機微、姿勢の変化をじっくりと感じ取るのが面白かった。観れば観るほど、丁寧にできているな、と感じます。考えさせられる場面の中にも散りばめられた笑いや突っ込みどころに、ちゃんと可笑しく理解を示せるレベルの人にだけお勧めしてます。
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