劇場公開日 2018年2月1日

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「意表を突く傑作。」スリー・ビルボード ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0意表を突く傑作。

2018年6月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

怖い

私なら作品賞と脚本賞に今作を選ぶだろうと思った。何しろ
インパクトといい物語の落としどころまで完璧に意表を突く。
こんな映画観たことないけど一生残りそうだと思わせてくる。
今作で「恥じ入る」ことの意味を体感した。あの看板のせい
で批判の目にさらされた所長だが死後の手紙で母親を褒める、
広告屋を傷めつけた警官がリンチに遭い入院したベッドでは
その広告屋からジュースを差し出される、放火を庇った男を
見下していた心を母親が食事の席で突かれる、など攻撃では
ない形で相手に投げ返すボールのように、心を砕く優しさの
描き方が秀逸で、酷い暴力のあとにこんな柔和なやりとりの
連続で揺さぶってくる内容なのだ。そしてまさかの締め括り、
これも予想外。絶対そうだろうと思う結果すら外れてしまう。
重く苦しいのにどこか笑いと希望に溢れている点も不思議だ。

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ハチコ