「評判にたがわぬ大傑作」スリー・ビルボード AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)
評判にたがわぬ大傑作
伏線らしき情報をちりばめて、こうなるんだろうなと飛びつくとあっさり予想を外される、緻密に練られた脚本がまず見事。これはジャンルの定石に収まらない、オリジナルな展開に満ちたストーリーだ。
フランシス・マクドーマンドにとって『ファーゴ』に並ぶ代表作だ。ウッディ・ハレルソン、サム・ロックウェルも実にいい。とりわけロックウェルがずっと嫌われ警官かと思いきや、まさかの“成長”を見せて驚かせる。
レイプされ殺された娘、町で孤立する母親、ガンで余命わずかの警察署長。悲劇的な要素に満ちているが、どこか人間を信じているような温かみ、確かな力が映画に光をもたらす。体験してよかったと心から思える傑作だ。
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