シェイプ・オブ・ウォーターのレビュー・感想・評価
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今一つ、ならぬ今三つ
レビューを見てもこれ程,感想の分かれる作品もめずらしいのでは?と思いました。かくいう私も、初めのうちは幻想的なシーンで心躍らせていたのですがストーリーが進むにつれて????になってきました。
まず第一に半魚人と心通わす過程が、あまり描かれてない。
ヒロインに共感できない(まあ人間くさいといえばそうなのですが)
関係ないシーンが多い。なぜボカシが必要なのか?
いろいろありますが結局、イライザと半魚人は同じ種族だったのですね。だとしたら 本能で求め合ったのかな? なら少し納得できる。
ってか、納得しようとしてる自分がいる。
総合的に、全く共感できない映画でした。アカデミー作品賞とうのも信じられません。
幻想的なおとぎ話
まず始まりが素敵だった。水で始まり、水で終わる。最後のシーンは印象的だがチラシのまんまなのは、ネタバレにも程があると思う。
音楽と映像、両方ノスタルジックで落ち着いていて安心して見ることができる、美しいものだった。
時折、なぜこれがいるって思うものもあったがそれは監督のこだわりなんだと思う。
誰が彼を盗んだのか探るシーンは、もう少し主人公が疑われて良いと思う。かなり怪しい動き満載なのだ。卵とか。
博士の死もあっけないし、同僚への追い込みも甘いと思う。
半魚人については、動きが日本の特撮の悪者みたいで人間だなと嘘っぽくも感じられる所もあったが、今時CGを使わないこだわりは素敵だと思う。
登場人物みんな個性があり、魅力的なので時間を長くしてもう少し深くそれぞれの人間模様がみたかった。
賛否あったので観るのを悩んだが、私にはよい作品だった。半魚人は別としてノスタルジックな世界と主人公がアメリのように個性的な魅力に溢れていてよかった。
差別という名の愛がテーマ。
魚人はかなり人間ぽいことに違和感感じましたが、
(異物感が伝われば良しぐらいな存在感)
この魚人を気持ち悪いということが1つの差別、
というか。それについて貴方はどう思う?と
問われてるような気がして観てました。
(実際私は魚人の姿にグロテスクさを感じたし、
生理的な拒否反応を抱きました。
それは白人主義の人が見る黒人への目に近いのかもしれない、その具体化だと思うと少しゾッとしました。
私は見た目で差別してしまったのだから。)
それに加え、身体障害を持つ主人公や心優しい黒人女性にゲイの画家、白人主義の上司が登場するけれど、各キャラクターの深掘りは不要というか、植えつけられた其々の社会的イメージとして見るくらいが丁度良いと思います。(俳優の演技力でその辺りの辻褄はカバーされてます)
人種差別の問題が大きくなっていた1960年代アメリカという時代背景と、それから現在に至るまでの観点を想像しながら見ると中々面白かったです。
あと、
サリーホーキンスの演技ひとつで泣けました。
音楽と美術も美しかったです。
現代童話のよう
初めて目にした御伽噺
実に美しくも極端に残酷、時代設定とかから奥深さを掘り下げようとする前に眼前に迫り来る分かり易さ、
そして、
今 迄 の 経 験 値 か ら は ち ょ っ と だ け 逸 脱 し た
推測しずらい展開━━。
まるで “初めて目にした御伽噺” の様な映画が、見事アカデミー賞作品賞を勝ち取った。
一見壮大に見えようが高尚に見えようが、本人からしたら飽く迄も極々狭い世界。
本人の ”狭き目線“ ってやつをを丁寧に全力で描き切った作品は
やはり嗚呼、是素ん晴らしいっっ♪♪
性癖?
おかしみもある、美しい愛の物語
大まかなあらすじは大体想像つくし、予想外の事はなかったです。まぁR指定なので性描写、暴力描写が思ったよりはすごかったかな。
2人がしっかり向き合ってお互いの想いを伝えているのが印象的。人間同士でも難しいのにね。
ラストシーン、なんて美しいんだろう。
人魚姫ならぬ半魚王 275-9
あんまり多く言葉で語るのは不粋だと思う。美しく、複雑で、繊細なものを観た。
猫好きは気をつけなさいということで。
R15になったので心配でしたが、本筋に全く関わらないモザイクだけなのでなんの問題もありませんでした。
緑色がたくさん出てきましたが、緑色は満たされないことの象徴で、水は時や愛など形のないものの象徴かと感じた。時は流れるもので愛は形を変えるもの。形など関係ないのです。どのように受け入れるかどうか。
(映像 5 脚本 5 演出 5 音楽 4 配役 4)×4=92
品の良いB級映画
ギレルモ監督の怪獣への愛 !
見終わってどんなレビューがあるかなと思ってみたら「アカデミー賞とのギャップ」問題が多々…というかほぼでびっくりしました。
個人的には作曲家の方が好きで、興味があって観たけれど、音楽と映画の雰囲気がぴったり噛み合ってものすごく素敵でした。
ギレルモ監督の「どうして美女と野獣は人間になっちゃうの!!」という疑問と、小さい頃からの怪獣大好きっ子だったそのエピソードがぎゅっとこの映画に詰めたのかなぁと思ったり。
ダグ・ジョーンズの演技がとにかく凄かったです。CG技術もすごく発達している中での「彼」の役を人が演じたというのはある意味監督が小さい頃から大好きなウルトラマンなどの、特撮映画への愛なのかなと思いました。
野獣は人間にならなくていいじゃない!っていう概念から、プリンセス側を自分の世界に引き連れて行く野獣がたしかに今までにない展開ですごく好きです!
自分的には音楽も色彩も雰囲気も一体となっていて、水の中で光のスジを見ているような、ただよっているような心地よい印象の映画でした。
受け容れる愛
屈折した攻撃性、中途半端な変態性、出来の良い準カルト映画
ラストが良かった。ラストのお陰でそれまでの気持ち悪さが少しは消えてくれた。
音楽が良い。というか音楽がよくなかったら酷いことになってる。
映画としてはよく出来てる。できの良い作品であることは確か。映画の教科書として使える。
けど、出来が良いから、感動したりリピートしたいわけではない。リピートしたくないのは、気持ち悪いからだ。
この気持ち悪さは、モチーフのせいや図柄のせいばかりではなく、中途半端さや、攻撃性の存在(寛容性の不在)から来るものだ。
表面的にはリベラルで優しさがあるように見えるが、画面からセリフから屈折した攻撃性がにじみ出ている。素直さがないともいえる。ストリックランドの描き方なんかはまさにそうで、まるで子供向けアニメの悪者みたいな単純な役付け。子供向けにするならそれを徹底すればいいのに、自慰やセックスやガールズトークを散りばめるから、中途半端な大人向けになってる。
セックス描写にしたって中途半端で、ストリックランドの汚いセックスシーンを描くなら、魚人とイライザのセックスシーン(初夜)も堂々とみせるべきだった。「昨晩やったよ!ゲットしたよ!」「まじ!すごいじゃん」的な事後報告のガールズトークがあるだけ。ここをちゃんと描けば水中セックスなんだろうから、それはかなり新しいはずで、エポックメイキングな映画になったはずですよ。そこまでやればお見事であって、「21世紀の変態進化版ルキーノ・ヴィスコンティ」としてリスペクトできます。
そういうところから微妙に逃げているよね。良くいえば「意図のある表現」だけど、悪くいえば「姑息」。変態芸術家になりきれない中途半端さ。
同じ気持ち悪い系でもザフライのような優しさも感じられない。
観るつもりはなかったのに、話題についていくためだけに観た自分が愚かだった。「この作品はきっと屈折していて気持ち悪い」という直感は当たってた。
映画として出来がよくなかったらカルト映画の認定をしてるところだ。3点もつけてしまったのはカルト映画としては抜群に出来が良いから。カルト映画のクリエイター向けに「カルト映画で売れて賞もとれる方法」として教科書にするとよいかも。
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