シェイプ・オブ・ウォーターのレビュー・感想・評価
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飾らない美しさと絶妙なファンタジー感
この映画の感想はこの一言に尽きます。
“美しすぎる”
まさに心が洗われるとはこのことですね。
キャラクターも完璧。
マイケル・シャノンは終始イヤ〜な雰囲気醸し出してましたし、リチャード・ジェンキンスは愛嬌たっぷりで、サリー・ホーキンスはとても愛らしかったです。
久々に、良い映画観たなーって感じました。
構成としても非常にシンプルで分かりやすく、その分作品から漂う雰囲気を存分に味わえたように感じます。
ギレルモがギレルモらしさを封印し(隠し味的にはありましたけど)“ザ・映画”をやってくれました。
ほんのり酸味の効いた苦味がほとんどないホッコリしたコーヒーでのひと時。
あー、ボク単純にこの映画好きですね。
最後に、
「え、エイブやん!笑」
雰囲気にハマる
異種感恋愛もの。
時代は冷戦。
主人公イライザは発話障害者、Amazon出身の半魚人、ゲイセクシャルのおじさんの友だち、黒人の女性、とマイノリティというか、差別を受ける側の人達の絆を感じる所がとても素敵。
作品の印象は、
思ったほど、激しくないし、怖くない。
ハッピーエンド(だと思う。)
童話の現代アレンジ大人向けという印象。
半魚人、つまり怪物だから、表現はスピーディーで乱暴な表現もあるのかなと勝手に思ってしまった事を反省したい。
鑑賞後、そういう先入観を抱いていたことに驚いた。
別に悪いことしてないのに、いざ見ると驚いてしまうのって、こうであって欲しいと、期待を押し付けてるのかと思うと怖いし、その居心地の悪さを感じた。
女性発話障害者のオナニー、全然道徳に反してないし、悪いことではないのに、若干落胆というか、気持ちの落ち込みを感じてしまう、
自分と違うことに違和感を抱く、この胸のモヤモヤをうまく表現してるなと思った。
でも、友達だから、受け止める。
イライザと半魚人を受け入れる二人の友人が素敵だなと思った。
人間の敵は人間。
価値観の違いが戦いを招く。
自分と違うと排斥する人間、自分と違う物を観察する人間、が戦う中、イライザは半魚人と自分は同じだと思った。自分と同じだから惹かれていく。
映像は綺麗。
映画館で見れてよかった。
DVDだと画面が暗すぎて、自分がディスプレイに写って萎えそう。
音楽を通して惹かれていくシーンもなかなか良い。
やはり神と祀られるだけの力を備えてるところも良い。
今一つ、ならぬ今三つ
レビューを見てもこれ程,感想の分かれる作品もめずらしいのでは?と思いました。かくいう私も、初めのうちは幻想的なシーンで心躍らせていたのですがストーリーが進むにつれて????になってきました。
まず第一に半魚人と心通わす過程が、あまり描かれてない。
ヒロインに共感できない(まあ人間くさいといえばそうなのですが)
関係ないシーンが多い。なぜボカシが必要なのか?
いろいろありますが結局、イライザと半魚人は同じ種族だったのですね。だとしたら 本能で求め合ったのかな? なら少し納得できる。
ってか、納得しようとしてる自分がいる。
総合的に、全く共感できない映画でした。アカデミー作品賞とうのも信じられません。
幻想的なおとぎ話
まず始まりが素敵だった。水で始まり、水で終わる。最後のシーンは印象的だがチラシのまんまなのは、ネタバレにも程があると思う。
音楽と映像、両方ノスタルジックで落ち着いていて安心して見ることができる、美しいものだった。
時折、なぜこれがいるって思うものもあったがそれは監督のこだわりなんだと思う。
誰が彼を盗んだのか探るシーンは、もう少し主人公が疑われて良いと思う。かなり怪しい動き満載なのだ。卵とか。
博士の死もあっけないし、同僚への追い込みも甘いと思う。
半魚人については、動きが日本の特撮の悪者みたいで人間だなと嘘っぽくも感じられる所もあったが、今時CGを使わないこだわりは素敵だと思う。
登場人物みんな個性があり、魅力的なので時間を長くしてもう少し深くそれぞれの人間模様がみたかった。
賛否あったので観るのを悩んだが、私にはよい作品だった。半魚人は別としてノスタルジックな世界と主人公がアメリのように個性的な魅力に溢れていてよかった。
差別という名の愛がテーマ。
魚人はかなり人間ぽいことに違和感感じましたが、
(異物感が伝われば良しぐらいな存在感)
この魚人を気持ち悪いということが1つの差別、
というか。それについて貴方はどう思う?と
問われてるような気がして観てました。
(実際私は魚人の姿にグロテスクさを感じたし、
生理的な拒否反応を抱きました。
それは白人主義の人が見る黒人への目に近いのかもしれない、その具体化だと思うと少しゾッとしました。
私は見た目で差別してしまったのだから。)
それに加え、身体障害を持つ主人公や心優しい黒人女性にゲイの画家、白人主義の上司が登場するけれど、各キャラクターの深掘りは不要というか、植えつけられた其々の社会的イメージとして見るくらいが丁度良いと思います。(俳優の演技力でその辺りの辻褄はカバーされてます)
人種差別の問題が大きくなっていた1960年代アメリカという時代背景と、それから現在に至るまでの観点を想像しながら見ると中々面白かったです。
あと、
サリーホーキンスの演技ひとつで泣けました。
音楽と美術も美しかったです。
現代童話のよう
初めて目にした御伽噺
実に美しくも極端に残酷、時代設定とかから奥深さを掘り下げようとする前に眼前に迫り来る分かり易さ、
そして、
今 迄 の 経 験 値 か ら は ち ょ っ と だ け 逸 脱 し た
推測しずらい展開━━。
まるで “初めて目にした御伽噺” の様な映画が、見事アカデミー賞作品賞を勝ち取った。
一見壮大に見えようが高尚に見えようが、本人からしたら飽く迄も極々狭い世界。
本人の ”狭き目線“ ってやつをを丁寧に全力で描き切った作品は
やはり嗚呼、是素ん晴らしいっっ♪♪
性癖?
おかしみもある、美しい愛の物語
大まかなあらすじは大体想像つくし、予想外の事はなかったです。まぁR指定なので性描写、暴力描写が思ったよりはすごかったかな。
2人がしっかり向き合ってお互いの想いを伝えているのが印象的。人間同士でも難しいのにね。
ラストシーン、なんて美しいんだろう。
人魚姫ならぬ半魚王 275-9
あんまり多く言葉で語るのは不粋だと思う。美しく、複雑で、繊細なものを観た。
猫好きは気をつけなさいということで。
R15になったので心配でしたが、本筋に全く関わらないモザイクだけなのでなんの問題もありませんでした。
緑色がたくさん出てきましたが、緑色は満たされないことの象徴で、水は時や愛など形のないものの象徴かと感じた。時は流れるもので愛は形を変えるもの。形など関係ないのです。どのように受け入れるかどうか。
(映像 5 脚本 5 演出 5 音楽 4 配役 4)×4=92
品の良いB級映画
ギレルモ監督の怪獣への愛 !
見終わってどんなレビューがあるかなと思ってみたら「アカデミー賞とのギャップ」問題が多々…というかほぼでびっくりしました。
個人的には作曲家の方が好きで、興味があって観たけれど、音楽と映画の雰囲気がぴったり噛み合ってものすごく素敵でした。
ギレルモ監督の「どうして美女と野獣は人間になっちゃうの!!」という疑問と、小さい頃からの怪獣大好きっ子だったそのエピソードがぎゅっとこの映画に詰めたのかなぁと思ったり。
ダグ・ジョーンズの演技がとにかく凄かったです。CG技術もすごく発達している中での「彼」の役を人が演じたというのはある意味監督が小さい頃から大好きなウルトラマンなどの、特撮映画への愛なのかなと思いました。
野獣は人間にならなくていいじゃない!っていう概念から、プリンセス側を自分の世界に引き連れて行く野獣がたしかに今までにない展開ですごく好きです!
自分的には音楽も色彩も雰囲気も一体となっていて、水の中で光のスジを見ているような、ただよっているような心地よい印象の映画でした。
受け容れる愛
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