シェイプ・オブ・ウォーターのレビュー・感想・評価
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またやり切ないファンタジー?
アカデミー賞で監督・作品の主要2冠に輝いた訳だが、「パンズラビリンス」に感動した人なら当然の結果だと思える作品になっている。当時、外国映画でありながらアカデミー賞の主要な部門でノミネートされ受賞もした凄みは今回も十分に感じた。
二度観たが最も感心したのは脚本の素晴らしさ。特にファンタジーなのだから当然かもしれないが、個々の人物の設定がすごく判り易く無駄が無い。中心人物であるモンスター(当然語り部の言う)の嗜好がこの映画の肝になっていて、壊れ行く過程がヒロインと対比して、プリンスを中心に影響し合いながら心情的に真逆になっていく関係に時間を感じさせないスリリングな展開を構築している。
観終わっても直ぐには席を立たせない、個々に感じ入れる深みのある稀な名作だと言える。その判り易い完璧さに「パンズラビリンス」と同様に、今回は語り部である人物の病みオチに思えたのは自分だけだろうか。その場合、ヒロインは残酷な結末になる・・・
時代背景から現在にも繋がる黒人などの人種、障がい者、ジェンダー、の差別問題、軍事的な国際競争もあり、対立がテーマの傑作です。ファンタジーでここまで描けたのが凄い!差別、国際対立などは人間の本質として、奇跡でも起きない限り完全には無くならないのでは?と投げかけられているような気がする。
良作かどうかは微妙
冷戦真っ只中のアメリカが舞台の、話す事が出来ない中年女性と半魚人との純愛映画…と聞いて見てみました。
当時のリアルな描写・映画・音楽・テレビといったガジェットで懐古心をくすぐりつつ、手に汗握るアクションやサスペンス!そして話せぬ双方が手話で意思疎通する所から純愛に繋がる展開…そんな良い時に露骨に横槍を入れる性描写がドン引き要素。
純愛映画という触れ込みで、まさかボカシを入れながら腰振る場面を見るとは思って無かったです。
そして純愛映画という触れ込みで(2回目)、まさか主人公と恋する相手がヤッちまうとは…
おそらく性描写だけだと数分程度なんだが、それを入れただけで個人的に星マイナス2です…その数分を時間的なお蔵入りシーンと入れ替えれば、より良い作品になるんじゃないかと思った映画でした。
露骨な性描写が無ければなぁ
(´・ω・`)
ありのままの私を見てくれる
【シェイプ・オブ・ウォーター:おすすめポイント】
1.さすがアカデミー作品賞:映画の完成度が高すぎる(脚本・音楽・映像・キャスト)!!!
2.イライザ・エスポジート役サリー・ホーキンスと不思議な生きもの(彼)役ダグ・ジョーンズの究極の愛の形は凄すぎる!!
3.生きること=二人の愛。愛は万物のなにものよりも優ることを実感させられる!
【シェイプ・オブ・ウォーター:名言名セリフ】
1.イライザ・エスポジート役サリー・ホーキンスとの名言名セリフ
→「彼は不完全な私ではなく ありのままの私を見てくれる」
→「 彼を助けなければ 私たちも人間じゃないわ」
→「F・U・C・K Y・O・U」
2.ストリックランド役マイケル・シャノンの名言名セリフ
→「アマゾンの原住民は神として崇めてきた」
→「いつまでまともな男であることを証明すればいいんですか」
3.ホイト将軍役ニック・サーシーの名言名セリフ
→「宇宙にお前の形をした穴が空くぞ お前はここではない見知らぬ世界で暮らすことになる」
作品賞おめでとう。御伽話でした
遅ればせながら シェイプオブウォーターを観た。 舞台設定の1962年とくれば、自分たちが生きた時代としても混沌の時代。子供向け雑誌には「神隠し」の話が当たり前のように載っていたので、アマゾンで発見された生物といえば、何でもありとは思う。 さらに米ソ冷戦の只中とあれば、相手に渡すくらいなら殺してしまえという、超短絡的な発想も受け入れられなくはない。 つまり、御伽話の設定としてはありだし、60年代はもうそういう時代として扱われることすらある過去なんだなあと感慨こそある。 時代を背景にしたこんな御伽話を作ってみたよ、ということは楽しく受け入れたし、不思議な世界観の中での人魚姫みたいな話だなあと最初から最後まで関心もって観ることができた。見て損がない映画だよ、と人にも伝えると思う。 ただ、これが作品賞なの??? という点だけは大いなる驚きだった。去年の「ムーンライト」も見てびっくりだったので、俺ももっともっと映画を観ないと真にすごい映画がなにかはわかってこないんだなあ、と思いました。 映画観るとなんでも泣いちゃう俺が泣かなかったけどなあ…
このバランスで良いんだと思う
好きかどうかというと、普通。お話も展開もまっすぐ入ってくる。猫の件は、おっちゃんがそのバランスで許してくれて良かった。彼が人間としてやたら姿勢が良いのが気になった。冒頭が良い。
生き物と生き物の純愛物語
SF、ファンタジー要素が入った映画で私は嫌いなタイプやし見ないでおこうと考えていた。 それが、アカデミー賞を取ったというので見てみることにした。 過去のアカデミー賞に選ばれる作品は好き嫌いが特に分かれていたので、今回もハズレの頭で見ていたが、時間を忘れて出会いから終盤まで流れていった。 言葉が話せないという設定がよく考えられており、クライマックスの場面に繋がりなるほどと納得させられた。 言葉が話せない人と言葉を話せない生き物の恋愛は素晴らしかった。 これも純愛と言うのであろう。
大人だけが見れるお伽話
「彼を救わないなら私達も人間じゃない」
かな?そんなようなセリフを言っていたイライザがかっこよかった。
あとは最後のシーンが特に美しかった。
観おわった直後はあっけにとられて、すごかっなぁ…で終わったけど、じわじわと思い出していい映画だったって思う作品。
レイトショーでひっそりと見るか、家で部屋を真っ暗にして、お酒を片手にしっとりと見たくなる。
ポスター「は」よくできている
ポスター「は」ね。
まさにジャケ買いというか、ポスターが素敵だったので観てしまった。
そこが失敗だった。
時間返せとしか言いようが無い。
自慰のシーンは後から人のレビューを見て気付いたくらい分かりにくかったのでまあ良しとするが、
大佐のベッドシーンははたして必要だったのか…。
その割に、何故より大切であるはずの主人公と半魚人の行為はしっかり描かないのかw
確かに主人公が裸でバスルームに入っていった時は、「ェ・・・・」という悪い意味の驚きはあったが、
そこまでやるならしっかりと半魚人との行為も描いた方が良かったのでは。
色々中途半端すぎる。
セキュリティが甘すぎることもそうだが、大佐は半魚人に指を噛みちぎられているわけで、棒で叩くくらいあまり極悪非道には見えないし、
(むしろあの大佐のキャラクター上、叩くだけで済んでいるほうが違和感がある。死なせさえしなければいいと、実験だとか言って手足をもぎとるくらいするかと思った)
顔が怖い割にそれほど絶対悪でもないところが中途半端。上から命じられて働いてるだけだし。
同僚の黒人女性は、やたらお人よしな黒人女性役でよく出てくる女優だが、いつにも増してお人よしすぎる。
黙って愚痴を聞いてくれたのが良かった、ということなのだろうが、にしたって協力的過ぎません?
ゲイの隣人は途中までは哀愁たっぷりでとても良かったが、いや飼い猫が殺されたんだぞ怒れよ!
彼は半魚人救出にかなり協力しているのに、恩を仇で返し過ぎ。何故それで怒らない。不自然。
最後まで悪い意味の「ェ・・・・」ばかりだった。
ポスターはカラーのものも白黒の方も綺麗でよく出来ている。騙された。
とても作り込んだおとぎ話。
恋に落ちるには理由はいらない。 そういうものだと思う。 ただ、映画には説得力は必要な気がする。 相手が異形であるからではない。 出会う、恋に落ちるに足る物語が必要だと思う。 語られているのだろう。 ただ、自分には届かなかった。 同居している売れない絵描きのおじさんの愛とも憐れみとも言える哀しさが秀逸で、それこそが二人の愛を引き立たせるはずなのだが、いまいち自分は乗れなかった。 とても作り込んだおとぎ話で、ラストシーンはほんとに美しかった。 だからこそなんだか残念な気もする。
絵はキレイ
ストーリー展開が全て予想できてしまう。 映画というより、舞台演劇だなと思った。このまま舞台で上演できそう。 大人向けのおとぎ話だと割りきれるなら、予定調和のストーリーも、美しい絵と共に楽しめるのかも。 個人的には雨上がりの?夕焼けのシーンが好きです。絵がキレイだったという意味で。
恋、か。。。
冷戦下のアメリカはボルチモア。 口のきけないイライザ(サリー・ホーキンス)はある政府機関の清掃人として働いていた。そこで、彼女は恋におちる。 とはいうものの、ここに説得力をもたせるかどうかが本作のキモだと思うが、そこは必ずしも成功したとは思わない。 イライザと彼は毎日、何日も顔を合わせコミュニケーションをとってきたことをイライザのセリフで語ってしまっていた。ここを時間をかけて描けば今世紀最高傑作になったかもしれない。 国も人種も関係ない、というメッセージはよく伝わったが、彼にいろんな人が魅了されてしまう。イライザの隣人のジャイルズもそうだし、生物学者もそう。そこも難しいところである。少なくとも映画の観客はそう思わないと映画は前に進まないはず。 「E.T.」のあのエイリアンがかわいいということにあまり異論はないが、今回の彼に魅力を感じるのには時間がかかる。だからこそ恋の過程をじっくりと描くべきであった。 ギレルモ・デル・トロの思い込みでできあがった映画である。そう思うと本作は愛らしく思える。
不思議で素敵な作品。
全体的に暗い感じの映像でしたが、とてもノスタルジックで美しかった。 特に雨のシーンや水中のシーン、そして部屋を水浸しにしてしまうシーンなと、「水」をとても美しく描いていて印象に残りました。 正直、こういったモンスター物?が作品賞を獲るとは思っていませんでしたが、とにかく妙に余韻の残る作品です。 偽善と差別と偏見に満ちた現代社会を風刺しているようにも感じられましたが、全体的に愛を感じる作品でした。 とても不思議なファンタジーです。
女性性について
とてもとても切ない物語。 冒頭のシークエンスで描かれるイライザが実にチャーミングで、開始数分で映画の世界に引き込む見事な演出。 時に女性は水棲生物のように感じられることがあると、意識下で捉えていたことに気づかされた。はかなさと強さ、愛らしさと醜怪さ。そして神聖さ。それら女性性について考えさせるあれこれを、ファンタジックな仕掛けの中に織り交ぜていて、甘いだけではない余韻が残る。ほろ苦い、大人の味だね。
何だか大佐の印象が強く残る
レビューの評価がよかったので見に行ってきました。思い返すと、主人公や半魚人より、大佐の印象が強く残りました。一緒に見た妻は、キャデラックを買うシーンや自宅二階のシーンは要らないのでは、と言ってましたが、私はどちらも必要だと思いました。バスタブのシーンの方が2回も出てきて、うーん。。。
たまたま大佐の顔に似た人が会社にいたからか、もしかして同情しちゃったのかも。。。あと、半魚人がネコを頭から食っちゃったのには笑わされました。そんな彼と恋に落ちるんだから、やっぱ女の人は強いよね。
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