「「スターウォーズの集大成」の名にふさわしい作品」スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け インディアナさんの映画レビュー(感想・評価)
「スターウォーズの集大成」の名にふさわしい作品
この作品では、フォースのバランス、ジェダイとシスの戦い、師弟や家族のつながり、宇宙で繰り広げられる大迫力の戦争等スターウォーズの魅力が全て詰め込まれている。
(ここからネタバレだけど、リピートする時とかに参考にしてほしい)
エンディングとしては、フォースのバランスが保たれ、ジェダイにより銀河の平和がもたらされる、というファンが最も望む展開へ。予想はできていたが、やはりそこまでの見せ方が上手いので、ハラハラドキドキしながら楽しめる。最終的には、ジェダイとシスの戦いにフォーカスされていくので、やはりスターウォーズ感が強い。そして、スターデストロイヤーやミレニアムファルコン、Xウイング、tieタガー(tieファイターの後継機)等の名宇宙船の派手なチェイスシーンには最高に興奮するし、映像技術も進歩してるから、迫力がやばい。まぁとにかく、あらゆる点においてスターウォーズクオリティが爆発しているのだけど、集大成としての名がふさわしい理由はここからである。
やはり、過去の作品の要素がいろんな所に散りばめられている。Xウイングをルークがフォースで持ち上げるシーンは、エピソード5でヨーダがXウイングを持ち上げるシーンを彷彿とさせるが、あの2つのシーンでは「フォースとヨーダ」という同じ曲のメロディが使われている。このように、今作品では過去の作品で使われていた音楽が散りばめられており、その裏に隠された製作陣の意図を読み取ると、なんとも驚かされる!エピソード2でヨーダがライトセーバーを起動する時に流れるメロディはベンソロがレン騎士団と戦う時の音楽と同じだし、アナキンが死ぬ場面で流れるメロディは、レイが皇帝の玉座を訪れた時のメロディと同じである。
そして、エクセゴルの戦いに参加する宇宙船の中には、ファントムメナスに登場したナブースターファイターやゴーストが混ざっている。また、キジーミにはA1バトルドロイドのスクラップが隠れていたりと、ファンには嬉しい演出がたくさんある。そして、この作品を観終わって初めて、スターウォーズサーガとはスカイウォーカー家を巡る物語だったのか、と気づくことができる。それに気づくと同時に、スカイウォーカーの始まりであるアナキンの故郷タトゥイーンで物語が始まり、スカイウォーカーの血を継ぐレイがタトゥイーンでジェダイとしての修行を終えるというように、何故タトゥイーンに重きが置かれていたのか、という謎も解けていく。そして、スカイウォーカーの夜明けという意味深なタイトルに納得が行く。そう考えると、スターウォーズサーガは9作品全てが1つに繋がって初めて完結する一貫した作品であることを実感できる。今作品で全てが完結し、スターウォーズサーガという42年間の作品が完結しているのだ。