「とにもかくにも終わった」スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け kame-pukupukuさんの映画レビュー(感想・評価)
とにもかくにも終わった
劇場公開当時、1度映画館で見ていますが、久しぶりに動画配信サービスを利用して視聴しました。ちなみにスター・ウォーズシリーズは1‐9とローグ・ワン、ハン・ソロ、クローン・ウォーズ(映画)、オビ・ワン・ケノービ、マンダロリアンを見ました。
前2作に続いて、言わずもがな、やはり映像は綺麗です。やっぱりお金がかかっていると違うな、といわゆる続3部作については思います。
作品全体で見れば、ある程度小綺麗にまとめたな、という印象が一番です。
色々と突っ込みたいことはあります。
1つ目。パルパティーン生きとったんかい!流石にそれはどうよ、と。アナキンの物語は何だったのか、と。ここで生きてるとか、信奉者がクローン技術的なもので生き返らせたとか、もうなんでもありやないかい、と。しかもものすごい艦隊作れるとか、今まで陰に隠れられていた意味が分からない。そんなんできるなら、エピソード2から3にかけてのわざわざクローン軍作らせるとか、元老院を形骸化させるとかのパルパティーンのあの政治的工作はなんだったのか、と。
2つ目。フォースはなんでもありかい、と。パルパティーン、手から出る電撃強すぎだろ!しかも反乱軍の船だけ攻撃できるとかどういうことよ!?レイだけの特殊能力なのかもしれないけど、ケガも治せんの?今までライトセーバーで殺された人たちは何なんですか、クワイ=ガン・ジンはなぜ死んだ。そう思ってたら、カイロ・レンはレイの居場所を上手く掴めないし。少なくともレイよりも真っ当な修行をしていたレンがその体たらくってどういうことよ。
3つ目。レイとベンの2人で1対うんぬんかんぬんとかなんですか。これでエピソード8からの交信しあう謎が解けたわけですが、急すぎて何がなんやら。しかも、パルパティーンはなんかそのエネルギー的な物を吸い取って、力取り戻してるし。
4つ目。パルパティーンにも子供いるのかい!暗黒面側なのでいてもおかしくはないのですが、レイが孫、というのもよく分からないですね。
もっと細かいこと言えば、レン騎士団の存在意義とは、とか、ライトセーバー戦の殺陣、この3作通じて、なんとなく微妙だな(カメラワーク含め)、とか、スノークの存在、軽すぎだな、とか、出てくるキャラの多くが短慮だな、とか(別にこれはどうでもいいですが)。
この続3部作に言えることですが、ちょっとフォースの解釈の仕方がひどいな、という印象です。少なくとも前6作では、フォースは不思議な力ではあるものの、ストーリーは必ずしもフォースとは関係なかったわけですが、ちょっとフォースを大々的に取り上げすぎなんじゃないか、と思います。
あと、なんて言うんでしょうか、最後の決戦もそうですが、主人公たちが困ると何らかの形で助けが来る感じ。いかにもアメリカらしいな、と思いますが、もうちょい別展開できないのでしょうか。
また、銀河の運命がスカイウォーカーの血筋とパルパティーンの血筋に左右されすぎだろ、と。カイロ・レンがレイアの子供だからフォースが強い、みたいなところから、薄々思ってはいたんですが、続3部作は、血筋やら家族にこだわりすぎです。前6作は、結果的に親子関係が重要なカギになっていましたが、なんでもかんでもスカイウォーカーに絡めなくてもいいんじゃないですかね・・・。
ただ、最初に映画館で見た時よりかは、つまらなくは感じませんでした。最初に見たときは主にフォースやジェダイについて突っ込みまくっていて、しっかり見れなかったんだと思います。
また、エピソード8よりかはつまらなくなかったです。各キャラも成長している様子は感じられました。
本作単体で採点をつけるとすれば、3.0点です。冒頭にも書いた通り、小綺麗にまとめたな、という感想です。しかし、正直この続3部作が正統な続編だというのが辛いですね。ディズニーだからこそ続編を作ってくれたわけですが、これか・・・、という感じです。個人的には、スター・ウォーズの世界観が一般受けするように大分変えさせられたな、という印象です。(特にフォースのあたり)
もし、仮に、さらに、映画が制作されるとしても、フォースやジェダイの表現はどうにかしてほしいですね。あと、オビ・ワン・ケノービのドラマも見たのでよりそう思うのですが、もうスカイウォーカーは絡ませないでほしいです。エピソード1よりも以前の時代を描いてもいいわけです。スター・ウォーズの世界はスカイウォーカーしかいないわけではないですから。