「ワクワクしなかった」スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け haruharuminminさんの映画レビュー(感想・評価)
ワクワクしなかった
エピソード1からエピソード6のスターウォーズは、それこそワクワクしながら観ていたが、今回はそのワクワク感に欠けていた。どうもスターウォーズを観ている気がしない部分があった。何故なのか自分なりに考えてみた。自分があの頃より歳をとったからとも思ったが、それだけではない。
多少過去作品のことも書くが、ご容赦いただきたい。
1、warsなのにあまり戦ってない。
スターウォーズのエンターテイメント性が現れるのはライトセーバー戦、空中戦、地上戦の迫力だと思ってる。個人的には空中戦が好きなのだが(デス・スター表面での戦闘機の追いかけっことか)
今回はその三つとも量が少ない。地上戦は皆無。
かわりに何に時間を割いたかというと、パルパティーンの隠れ場所に行くためのアイテム探し。これじゃファンタジー。○イレーツオブカリビアンやハリー○ッターを観ているような感覚だった。
2、銀河感が薄い
また、スターウォーズならではの魅力は何と言っても銀河感。独特な星、独特な異星人、独特なドロイド、独特なクリーチャー。クリーチャーに関しては1に出てくる海にいた化け物や、2のジオノーシスの処刑場に送り込まれた3匹の怪物。5のホスにいた雪男みたいなワンパ、6のランコア等々、男たる者それは興味をそそられる。(ランコアが出てきたは、「あ、これ死んだわ」と思った笑)しかし、今回は大きく印象に残った生物がいない。序盤3秒くらいでてきたデカいやつと傷治してもらった蛇くらいしか覚えていない。(そもそもフォースって、そんな回復魔法みたいな力もあるのか?!)その2匹でさえ、「え、もう、終わり?」というほどの登場時間の短さ。
星の設定もスターウォーズの醍醐味。ナブー、オルデラン、エンドア等、それぞれの星の特徴があってとても素敵。
しかし、今回(正直、7と8もだが)は、おぉ!ってウキウキする星は出てこない。
加えて異星人もいたのかいないのかよく分からないくらい印象がない。
3、新3部作の設定を自らぶっ壊しすぎてる。
・エピソード8でカイロレンに「お前はただの凡人だ」と言われたはずなのに、レイは今回晴れてパルパティーンの孫に昇格。
・ローズを観客が受け入れなかったため、本作では最早モブキャラ扱い。
・ベニチオ・デル・トロはなんだったんだ。今回出ないのか。何のために8で出した。
・8にてレジスタンスの劣勢の幾分かはポー・ダメロンに責任があるように感じた。しかし、なんとその咎めも特になく将軍に抜擢される。
・7と8の最高指導者だったスノークもいたのかいなかったのか分からないくらいになっとる。最高指導者が聞いて呆れる。
・そして、しょーがないからパルパティーンをラスボスにもってきて、なんとかしようとしてる感。
ちなみにエピソード1からエピソード3の普遍性は見事だった。銀河共和国の最高議長が実はシスの黒幕だったというのことが明らかになるのはエピソード3なのに、すでにエピソード1で示唆するような場面があったし、エピソード2で母親が死ぬことで、大切な人を失うことを経験したアナキンが、その傲慢な性格に加え、エピソード3で異常なまでにパドメを失うことを恐れる。その結果ダークサイドに堕ちるという流れは、素晴らしかった。
4、ラストの不完全燃焼
・カイロレン。ラストで助太刀に来た割には、パルパティーンに一蹴されてしまう。劇場版のベジータじゃないんだから、もう少し活躍させて戦わせてあげてほしい。
・ラストの舞台設定がアメコミの敵がいるような場所で、これまたファンタジーみたいだった。
・ライトセーバー戦ではなく、電撃返しで決着。
・多くの観客が感じたように、レンとレイは断じて接吻する間柄じゃない!感極まり過ぎている!
以上
考えたことを好き勝手に記してみた。
事情は分からないが
エピソード7に取り掛かるタイミングで
もっとじっくりコトコト時間をかけて
構想を練り、あらゆる視点から検証して作っても良かったのではないかと思う。