「心理的な良品」点(2017) Takehiroさんの映画レビュー(感想・評価)
心理的な良品
dTVにて。このところ事情で休日にビデオを観る時間が無くなり気味だったのだが、偶然、26分のショートフィルムだという。まだ出来上がったばかりの作品だったのか。何を観ようかと選んでいたところ、『好きっていいなよ』とかいう映画の予告をみても、高校生でキスシーンがあるだけで駄目な映画だと私は論じるので、そうした乱倫乱交の映画は閲覧時間がもったいないので辞めたのだが、この映画のほうは、高校時代にどうだったのかはわからないが交際していた男女が14年ぶりに女性のほうが理髪店の男性のほうを訪問して久しぶりに会話するのだが、交際するといっても、とても淡いものだったらしい。高校時代にキスシーンをみせて、おそらく性行為もしたのだろうと推測させるような乱倫な映画よりも、このように淡い過去の男女が年月を経て再会するシチュエーションだけで高質な期待がある。だが途中なのでどういう内容なのかはわからない。ショックを受ける可能性もある。途中でカメラがやたら揺らぐような感じを受けたがわざとなのだろうか。それとも私にちょっと貧血が起きたのか。錯覚か。うなじから背中にかけて女性の毛剃りをするシーンは、私はエロティシズムをそんなに感じなかったが、ピアノの音を流していた。これは淡い恋心と淡い接触の描写だったのだろうか。そして男女は何事もないように別れる。女性はサドルから腰を浮かして強く自転車を漕いで終わるのだが、すぐに女性のロックシンガーの声が流れる。これとのタイアップらしい。時間も多くの映画の4分の1ほどの作品だが、このほうが高校生でキスシーンをする映画なんかよりも見ごたえがあるのだ。ただ、映画のほうに余韻が残ってしまいタイアップ曲がロック調だなと思ううちに終えてしまった。