ウインド・リバーのレビュー・感想・評価
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これは現代版のレヴェナントだ!
個人評価:4.0
ネイティブアメリカンから、極寒と静寂以外は全て奪っていった白人。北の大地まで追いやり、さらに尚、白人は彼等から奪おうとする。
太古からある自然は無情に震え、そのどちらものみ込んで行く。
サスペンス仕立てだが、根底にあるテーマがとても重厚で、直接的な描写こそないが、大地に古くから宿る精霊などの息吹を感じる様な作品だ。
これは現代版のレヴェナントだ!
静寂の中に隠されたヤバい真相。
『ウインド・リバー』鑑賞。
*主演*
ジェレミー・レナー
エリザベス・オルセン
*感想*
アベンジャーズでお馴染みのホークアイとワンダが出てるので鑑賞。実話モノの映画は割りと好きなので、期待してました。(^^)
ガチのサスペンスなので、前半はゆっくりスローベースで話が進むので、やや退屈でしたが、後半からの展開に胸が締め付けられた。
ベテランハンターを演じたジェレミー・レナーが渋くてカッコ良いし、FBI捜査官を演じたエリザベス・オルセンが可愛かった。
BGMがほとんどないので、静寂なので何度も眠たくなったけど、話は完全にはわからなかったけど、背景が重たいし、考えさせられました。。。静寂の中にあんなヤバい真相が隠されてたとは。。
ゾッとする!
気分が凹む・・・
『ボーダーライン』シリーズが好きなので、同じテイラー・シェリダン脚本でとても楽しみにしていました、監督も務めたんですね! やはり気分が良くなる映画ではないですが(笑)、この人の脚本の映画の雰囲気が好きなんですよねえ。 車が一列で走っているのを空から撮っている場面は『ボーダーライン』シリーズっぽい撮り方でしたね。 エリザベス・オルセンが寒くて着替えをする場面で、Tバックっぽいのをはいてるのが一瞬観れたのはもうけもんでした(笑) あの場面だけで『この映画を観る価値が上がった』と思いました、映画の内容を考えると、バカみたいなレビューですが・・・
極限の世界
何が起こるか分からない無法地帯
よくある、殺人もののサスペンスかなーと思っていたら、とんでもない。
予備知識なしで本作を鑑賞したため、事の重大さは後にわかりました。
夜間には気温-30度にもなる極寒の地に、ネイティブアメリカンが2万人程生活しているらしく
(というか、昔侵略してきた白人たちに追いやられたらしく)仕事もない、治安も悪い、楽しみが
何もない過酷なウインドリバーで起こった殺人事件。
雪深い森の中で裸足の少女の遺体が発見される。
-30度の気温で走ると、空気の冷たさで肺が凍り出血。肺に血がたまり窒息するのだそうだ。
一番近い人家からは5キロ以上離れており、少なくともそれ以上の距離を裸足で走って逃げ途中で力尽きたとのこと。
考えただけでも恐ろしい話なのに、実際ウインドリバーでは、毎年多くの女性が行方不明、またはレイプ被害にあっており、その被害件数は把握されていないということが、現実に起こっているらしい。この地域は、日本でいう広島くらいの広さがあるのだが、その中に警官はわずか6人。
いつどこで犯罪が起きても、自分で自分の身を守らなければならいない。
アメリカの格差社会を改めて目の当たりにしました。
作品全体に、いつ何が起こってもおかしくない緊迫感、寒く、重苦しい空気感が常に漂っていて
サスペンスとしては面白かったです。
少女が、なぜ逃げなければならなかったのかの過程も描かれていましたが、リアルで痛々しかった。
こういう作品がきっかけとなり、世の中が少しでもいい方向にむかえばいいなとか
いろんなことを考えさせられる作品でした。
【極寒のネイティブアメリカン保留地で起こった事件を苛烈に描く。「ボーダーライン」「最後の追跡者」で現代アメリカの暗部を描いて来たテイラー・シェリダン渾身の一作でもある。】
ネイティブアメリカンの闇
アメリカ先住民保留地
とても寒いアメリカ先住民保留地で殺人事件が発生、警察権を唯一持っているFBIから若い女性捜査官(エリザベス・オルセン)が派遣されてくる。
彼女はハンターをしている白人(ジェレミー・レナー)を頼ることに。
かなり陰惨な話だが、エリザベス・オルセンの、捜査官としてはイマイチで天然だけど、真面目で一生懸命なキャラが救いとなり、最後まで目を離せない。
運など無い世界
悲痛で言葉にならない
意志の強さ
暴力と銃でしか解決できない場所
雪深い田舎だと考える事は同じか。
うちの近くでは、中高生の通学バッグはTHE NORTH FACEだらけ。頼むからアウトドアや休日で使ってくれ。
愚痴から始まりましたが、今回のレビューはウインド・リバー。ある女性が雪深いの地にて遺体発見される。地元のハンターと雪深い地に慣れていない女性FBI捜査官が真相に迫る物語。
ネイティブ・アメリカンネタ(差別、今の暮らし)が絡んでいるものの、雪深いド田舎&冬何もやる事が無くなる習慣を考えればこのネタで無くても起こり得る事件だし、日本は今治安が良いから感心が湧くのであり、昔なら日本でもあったろうなと思う。
(雪深い県の方が籠りがちで、やる事も少なくなり性的行為が季節的に多くなる傾向は、統計で拝見し自分も雪深い県出身なので納得しております。)
なので私には凄い事件・内容だとも思えず、寒い山間地域への予備知識が増えたぐらいでした。山育ちだからだろうな。。。。
「雪山登山や、山菜収集登山、夏登山する時は服装は十分注意下さい!」と思える映画でした。(内容からかなりかけ離れてますがw)
ネオウエスタン映画
ネオウェスタン映画。
”ファーゴ” (1996)を思い起こさせるような、雪山での殺人事件。テイラー・シェリダーと言えばといえるであろう銃を用いたサスペンスアクション。そして、ネイティブアメリカンの社会の闇という触れることが難しいテーマ。深いところまで見ていくと、とてもユニークかつ、ディープな映画であることは間違いない。カンヌ国際映画祭で「ある視点」部門を受賞したのはまぎれもない証拠。
ストーリーだけを見てみると、いわゆるcliché(使い古されたもの)。いろいろなことがミステリーテイストで起きるのだが、ほとんど全てが予想のできるもの。銃撃戦の展開も、FBI捜査官の若い女性とハンターの関係性も、誰が死ぬかということも。だから、この多くのサスペンス映画が上映されている時代には、視聴者を満足させることは難しいだろう。自分もワクワクすることはできなかった。10年前だったら少し違ったかもしれない。
唯一予想できなかったのは、殺されたナタリーの両親の感情の行方。最初にFBI捜査官ジェーンがナタリーの両親家に行くシーンは一番のシーンだったと思う。現地の警察官と、ナタリーの両親そして現地のハンター、コリーの関係性の強さが見られ、ジェーンがようやくこの事件を単なる文書上の事件ではなく、人の命、家族の命が関わっている殺人事件だということを理解したという瞬間。
そして、エンディングでのコリーが家族を訪れるシーン。全くどうなるか予想できなかった。それを上回る、いいエンディングだったと思う。
ギル・バーミンガムは個人的にハウスオブカードで顔を知ってるかもしれないが、かなりいい役だなと思った。
この映画を観終わった後、思ったことは、この映画は、エリザベス・オルセン演じる若い女性FBI捜査官の話ではなく、ネイティブアメリカンが住むウィオミング州の小さな町の1つの家族の物語であるということ。おそらく、テイラーシェリンダーが描きたかったことは、そこにあるのだろう。
エリザベスオルセンのキャラクターとジェレミー・レナーの家族の歴史なんかは、付け加えられただけのようなものであった。プロデューサーの意見などが入ってしまうスタジオ製作の作品なだけに、しょうがないという部分でもあるが。こういう監督ほど、NETFLIX製作で作ったら面白い作品ができるんじゃないかと思った。
“ファーゴ”(1996)、”スリー・ビルボード”(2017)なんかは、もっと狭い部分に狭った作品です。もっと多くの人にこのような作品を見て欲しい。社会の現状を知れるとともに、自分の住む小さな世界に照らし合わせれるような、小さなかつ、強い芸術が必ず見つかります。
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