劇場公開日 2019年1月26日

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デイアンドナイトのレビュー・感想・評価

全96件中、61~80件目を表示

4.0踏み越える善悪の境界線と、到達した思考の渦

2019年2月5日
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鑑賞方法:映画館
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komagire23

4.0極限状況の主人公に答えを託す

2019年2月5日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

難しい

 山田孝之は映画「ハードコア」では、人間を力強く肯定する、エネルギーに満ちた作品を披露したが、本作品では逆に、矛盾に満ちた人間社会を鋭く抉って見せた。俳優としては時にチャールズ・ブロンソンのような分厚い存在感を見せてきた山田は、今後はイーストウッドのように演者と制作者の両輪で力量を発揮することになりそうだ。いろいろな意味で楽しみである。
 主人公の明石幸次を演じた阿部進之介は、実はあまり他の作品での記憶がなくて申し訳ないのだが、なかなかどうして実に堂々たる主役ぶりであった。本作の主人公のように心に葛藤を抱えた孤独な中年男がはまり役だろう。今の世相を考えれば、今後そういう主役が増えていくに違いないので、比例して彼の出番も増えそうである。

 中年男が主役なのに何故かヒロインは女子高生である。若者らしいストレートな質問を主人公にぶつけてくる。最初は彼女がいるとかいないとかの無邪気な質問からはじまり、付き合いが長くなるに連れて、人生観や世界観を問う質問に深まっていく。なるほど女子高生をヒロインにした理由はそこにあったのかと感心した。

 明石は大変に真面目な性格で、父親が遺した言葉「善と悪の違いはどこにあるのか?」をずっと考え続ける。善と悪は宗教的な教条に拠る考え方が歴史的に存在し、たとえば人を殺すことは絶対的な悪だと信じられている。しかし戦争で人を沢山殺せば、即ち英雄である。つまり善なのだ。共同体の都合によってひとつの行動が善だったり悪だったりする。父親の宿敵である三宅が言った「正しいとは多数派であることだ」という言葉が、戦争を肯定する共同体の論理そのままである。善悪より前に共同体の存続が優先されるのだ。
 女子高生の大野奈々から聞かれた「復讐して、そのあとどうなるの?」という突き詰めた問いかけに、もし自分が明石だったらどう答えるだろうかと考える。もちろん答えは決まっていないし、映画は答えを与えてくれない。ただ極限状況に置かれた主人公に、善悪の価値観とは何なのか、人間はどのように生きるものなのかを託すのだ。

 スケールの大きな傑作である。清原果耶が大野奈々の名前で歌った主題歌はとても澄んでいて心地のいい歌だった。

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耶馬英彦

3.5正義とは何か

2019年2月4日
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知的

自分にとっての正義とは何かを考えさせられる作品。清原果耶さんの歌が良かったです。

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たのくら

4.0映画館で見るべき作品。

yさん
2019年2月2日
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映画館で見るべき作品。

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y

4.5突きつけられる善悪の彼岸に魂が震える

2019年2月2日
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鑑賞方法:映画館

山田孝之がプロデュースに徹したという程度の予備知識で臨んだが、これは何という傑作。

熱くて、優しくて、切なくて、正解などなくて、それ故に成す術もなくて……複雑な思いを抱きながら涙した。

父の自殺を機に故郷の秋田に帰った明石は、父が自動車会社のリコール隠しを告発し、係争中だったことを知る。企業の不正を暴こうとする一方で、明石自身も大切な者を守らんと闇の世界へ…

果たして大切な者を守ることが「正」なのか?

まさに善悪の彼岸を観る我々に突きつける傑作。今年の邦画のベストワン候補に一番乗りだ。

明石を演じた阿部進之介の「優しい表情」に魅かれた。キリストの如く、彼の行うことが善だとさえ思ってしまう。児童養護施設で育ち明石と心を通わす高校生を演じた清原果耶の孤独な佇まいも印象的。

そして、小西真奈美のクールネス(地味なのに圧倒的な存在感!)、佐津川愛美のピュアな温かさ(最近では逆に新鮮!)など、脇の女性陣も出色だった。

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エロくそチキン

4.5昼と夜、善と悪、単純には分けられない

2019年2月2日
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悲しい

とっても良かった。
小説やアニメ原作がほとんどのこの時代、原作無しでここまで面白いのかと思ってしまった。
テレビドラマでは描けない重厚感。劇場で見るべき。

俳優陣も良かった。特に清原果耶はとてもいい。
可愛い、可憐、無垢なイメージだけではなく、影のある雰囲気がとても良かった。
歌も上手いのね。
高校生くらいで、ここまで幅が広いと今後も期待。
これからも応援します!
愛唄もオススメ。

全ての人物が悪であり善でもあるという、なんとも曖昧なストーリーなので、スッキリしないと言えばその通りだけど、最後までどうなるのか、釘付けになった。法律を破る善人というようなダークヒーローだけではなく、法律を守る悪人というわけでもなく。とても複雑な人間の内側が良かった。

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だるまん

2.0今ひとつ心に響かない映画

2019年2月2日
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「善と悪はどこからやってくるのか」…使い古されたこのテーマに何ら新鮮味を与えることもなく、ただただ陳腐でつまらないストーリーに2時間以上も付き合わされた…そんな愚痴しか出て来ない映画でした。色々と凝った設定でしたが、テーマがシンプルなだけに、非現実的なストーリーや人物設定にあまり共感出来なかった…今年のワーストムービー候補です(笑)

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stoneage

5.0ジワリじわりと心を侵食していく

2019年2月2日
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1度目鑑賞時は、ただただ圧倒されつくし。
観終わってからずっと暇さえあればデイアンドナイトのことを考えてしまっていた。
2度目鑑賞時は、1度目とはまた異なり、このあとああなる…と知っているからこそ見えてくるひとりひとりの心の機微に胸打たれ。
その後もずっとデイアンドナイトのことを考えている。

じわりジワリと心に広がっていく、デイアンドナイトの世界に心と思考が侵食されているよう。

3度目鑑賞後はどうなるのか…

たくさんの人に観てほしい。
そして、その後観た人の心と身体がどうなっているのか聞きたい。
知りたい。

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すもも

3.5社会派映画としては未熟だが・・・

2019年2月1日
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kossy

4.0お気に入り

2019年1月31日
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脚本、演出、キャメラ、音楽、演技すべてがバランス良く高レベルに感じました。

特にソフトフォーカスで繊細なキャメラワークはちょっと昔のフランス映画みたいで私のお気に入りです。

いつかこの作品がフランスでリメイクされ、字幕鑑賞できたら素晴らしい雰囲気の作品が産まれそう。

その時はきっと★5つです。

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shioshio

3.5見てよかった

2019年1月31日
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全くエンターテイメントじゃない。ハラハラ進む重いドラマ。大勢に見てほしい。

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dong

4.5感謝

2019年1月31日
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ありがとうございました。
鑑賞できて幸せです。
5でないのは すごくいいシーンでそこ効果音要らんっしょというのを引きずってしまった。
思考だけでなく感性も刺激していただける最高の作品かと。

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jeancoki®

4.0光と陰

2019年1月30日
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ごっとん

2.0目的がどうであれ

2019年1月30日
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興奮

難しい

自動車整備会社を営んでいた父親が自殺した為、東から秋田へ帰省した男が、父親に世話になったと述べる児童養護施設の代表の男に着いて行き巻き起こる話。

真相は良く判らなくても、まわりに流されやすいし、身内が責められるのは我慢ならなかったりするタイプという風にみえる主人公。

確かに善と悪の境目はどこかというのは難しいし、何に対しての善と悪であるかにもよるけれど、自分としては直接的に被害を受けて泣く人がいる犯罪を善と呼ぶことはない。

そういう意味では暴走していくというより最初から善を感じられなかったし、善悪についての線引きや善悪そのものとかについて投げ掛けられていることは判るけれど、色々と曖昧にされ過ぎていて、物語として面白味が足りなく感じた。

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Bacchus

5.0見終わった後涙がこぼれました

2019年1月30日
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悲しい

怖い

難しい

ほんと理不尽なお話ですよね。何を持って善とするのか悪とするのかきっと見た人それぞれで違ってくるのでしょう。正直今の日本のリアルを見た感じがしました。ぜひたくさんの人に見て欲しい映画ですね。諦めるのではなく、自分に何かできないかと考えるのも必要だと思いました。

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horo2018

4.5こいつはやられた。とんでも無い名作だ!

2019年1月29日
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心を突き刺され、脳天をガツンとやられる程のエンタメ社会派ドラマだった。現代社会の、少しばかりの光に照らされながらも深く汚い闇にドップリ浸かり生きる人々。正義と悪の区分が明確で無く、バットマンや必殺シリーズ、そしてタイガーマスクらのダークヒーロー物をも思い浮かべさせるが、決して夢を見させない希望の無いストーリーに震えた。
顔の表情変化(光と闇、穏やかと怒り)を巧く演じる事が出来る俳優人を集めたなぁと感じた。
規模はデカくないが、脚本と演技力でつまらない大作を凌駕する作品、邦画久々の名作。
もう一度観たくなった。

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映画鑑賞1000作

4.5山田孝之プロデュース映画

2019年1月29日
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という事での興味で見ました。
主要キャストのそれぞれの役位置でそれぞれの生きていくための正しい正義はなんなのかなどそれぞれの視点からみれる映画で満足できる作品ですね

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リョウタ

5.0素晴らしかった!しばらくは、他の日本映画は観れないと思うほどに、重...

2019年1月29日
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素晴らしかった!しばらくは、他の日本映画は観れないと思うほどに、重厚で中味が濃い映画。社会派の映画といえば社会派であるが、その中で家族とは何か?を問うている映画でもある。キャストも最高!!主演の阿部進之介さんの演技は自然で、ひとつひとつの表情が素晴らしい!ひとりでも多くの人に見て欲しい映画。

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グレイス

洋画のような撮り方のオシャレな社会派映画❗

2019年1月29日
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星🌟🌟🌟🌟 あんまり期待してなかったのですが正直凄く良かったです❗去年ヒットした空飛ぶタイヤに内容は似てるのですがあちらは娯楽映画でラストはハッピーエンドでしたがこちらは…世間はそんなに甘くないですよね❗ネタバレになるので内容はこれくらいにして…みなさん演技凄く上手かったです❗特に田中哲司 の悪役は本当に腹が立つぐらい上手かったです❗実生活では仲間由紀恵さんのご主人ですよね…あと母役の 室井滋も上手くて圧倒されました❗オススメの作品です🎵 余談ですが施設の中に出てくるロボットがハードコアのロボットとそっくりでした❗山田孝之プロデューサーの遊び心でしょうか?つい笑ってしまいました❗

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ミリン一番搾り

4.0衝撃的作品🙌です!

2019年1月28日
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1月から、衝撃的な作品を見せてもらいましま。なかなか難しいテーマですが見る人によって感じ方が異なる作品でしょう。あまり、書くとネタバレになりそうなので…
見る価値
あると思います。🙆

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橋本英雄