「デイアンドナイトとは言い得て妙」デイアンドナイト 茉恭(まゆき)さんの映画レビュー(感想・評価)
デイアンドナイトとは言い得て妙
劇場を見逃して、ずっと配信を待っていた作品。
配信ないならBD買う気まんまんだった。
そのくらいこの作品のレビューは、期待させるものばかりだった。
そして、観た。
(俺の)清原果耶の天才ぶりは健在で、どうしてこんな難しい役があの年齢で出来るのかと感心するのはさておき、
阿部進之助の実力がおおいに発揮された作品と思う。
テーマは実に重い。デイアンドナイトとは言い得て妙で、
善と悪はどこからくるのかを激しく切り込んだ内容。
しょうーがねーよ。
この2極性の世界に生まれてきたんだから、
そこで葛藤して苦しんで光を見出すのが人間の学びなのさ。
と、簡単には言えない内容になっている。
田中哲治のセリフは胸に剃刀傷のような痕を残す。
確かに間違いではない。
間違いではないが、絶対に正しくない。
役者それぞれが、素晴らしいキャラクターを演じている。
安藤政信の涙が伏線となりエンディングに行き着く。
とにかく重い。
池波正太郎先生が鬼平に言わせた言葉ー
「人間というのは妙な生きものよ。悪いことをしながら善いことをし、善いことをしながら悪事を働く」
が胸に響く。
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