「善悪の彼岸から臨む世界残酷物語」デイアンドナイト 野々原 ポコタさんの映画レビュー(感想・評価)
善悪の彼岸から臨む世界残酷物語
あの頃の仲間もみんな 家族を築いてく
誰かが僕のことを「変わった…」となじるよ
キレイごとじゃすまされないこともあるだろ…
ふっとむなしくなる 思いにふたをして
“朝”が来たらまた 無理にでもほほえめよ
何もなかったように 途切れぬ悲しみ
消えゆく夢たち ちっちゃな喜びとぬくもり抱いて
ぼくらの日々は続く…
青いきらめきに 手を振る“夜更け”も
明日は ささやかな優しさにして
私たちの日々は続く…
【汚い大人に見えてるだろうか… 】
だけど希望失くしたわけじゃないよ
夢見る頃は過ぎても 夢見る頃は過ぎても
『Jungle Smile』より 夢見る頃は過ぎても
わたしの青春時代を彩ったアーティストのひとつです…
すべてを知っていた清原果耶さん演じる、奈々は
はたして、まわりの大人たちが
【汚い大人に見えていたのだろうか… 】
「事実、真実など存在しない。在るのは解釈のみだ。」
利益・不利益、有用性や影響力を鑑みて
「長いものには巻かれろ」のスタンスでいる方が結果、
ヒトは幸せなのかもしれない…
だが、そうあるべきか?と
疑問に思って行動を起こしても…
世間が、社会が、
個人を逆行することを許さない風潮の渦に流しこむ…
「一片の淀みなく、己が道を貫く…
簡単なようで、何と難しい事よ…」
本作『デイアンドナイト』の
【善と悪はどこからくるのか…?】という
普遍的テーマの問いかけは深く、深く、
鑑賞者の心の奥に、こだまのように鳴り響く…
さて、本作が最も注目を集めたのは
プロデューサー《山田孝之》の存在でしょう。
ここで言うプロデューサーの仕事とは
クリエイター同士のマッチアップとオーガナイズ
そして撮影現場でのより良い環境づくりだったそうです。
そして主演の阿部進之介さん共々
企画段階から脚本に携わり
そしてキャスト選出から資金繰りと
多岐に渡りサポートしてきた山田さんですが、
その手腕はやはり、山田さんの【人柄】による所が
大きかったに違いありません!
その誠意と熱意が作品を通して伝わってきましたし、
結実したのを、わたしは確信しました!
俳優が制作に深く関わりプロデュースするという
新しいコンテンツモデルと
これからの映画の在り方を提示した意欲作!!
だと思いました!