「 【”家族の絆とは何であるか”という普遍的な命題を、愛あるけれど、アイロニック感溢れる笑いを通して描き出した作品。】」鈴木家の嘘 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”家族の絆とは何であるか”という普遍的な命題を、愛あるけれど、アイロニック感溢れる笑いを通して描き出した作品。】
ー驚くのは、野尻克己監督が(監督デビュー作!で脚本も手掛けている!)自らの辛い経験を基に喜劇タッチでこの重いテーマを、愛ある笑いを塗しながら描き切った点である。ー
・愛する息子(で、引きこもり)、浩一(加瀬亮:弱々しく、何を考えているのか分からない役は、天下一品)がある日、天井から”ぶら下がっている姿”を観て、卒倒し記憶を亡くす母(原日出子)。
そんな母の姿を見て、一致団結した残された家族は、”浩一はアルゼンチンで働き始めた・・”という優しい嘘をつき始める鈴木家の大黒柱、幸男(岸部一徳)と娘(木竜麻生)と頼りないが、ぶっ飛んだ発想を繰り出すおじさん(大森南朋:良い味を出している)達が演じた事柄の数々。
又、彼らを心配するコテコテの名古屋弁(尾張弁)を繰り出す親戚の”仕切りおばさん”(岸本加世子)がグイグイと鈴木家に乗り込んでくる姿がオカシイ。
<上映時間が少し長く感じてしまったところ(簡単に言うと、冗長)は、改善の余地があるが、今作が、野尻克己監督の初作品と言う部分を差し引ても、見応えのある邦画であった。>
<2018年11月16日 ユナイテッドシネマ豊橋にて鑑賞>
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