「深い喪失の物語」鈴木家の嘘 andhyphenさんの映画レビュー(感想・評価)
深い喪失の物語
あらすじから少しコメディ的なものを想像していたが良い意味で裏切られた。
深い喪失の物語。家族のそれぞれが、失ってしまった家族に対しての思いを抱えながら暮らす。ああしておけばよかった、私のせいだ、何かできなかったのか。残された者はやはりひたすら問うてしまうのだ。
記憶を失くしてしまった母のためにつく嘘は、決して優しいものではない。嘘をつく側、騙される側。全てが切ない。
木竜麻生が心情を激しく吐露するシーンでものすごく心を揺さぶられた。彼女の痛みを私も追体験していた。
終わり方がすごく良かったなと思う。あの余韻が好きだ。
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