劇場公開日 2020年10月16日

  • 予告編を見る

「世界最高の辞書(オックスフォード英語大辞典)OEDの誕生秘話。」博士と狂人 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5世界最高の辞書(オックスフォード英語大辞典)OEDの誕生秘話。

2022年7月5日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

感動したと言うより、(知識)が多少増える映画でした。
そういう知的好奇心の旺盛なかた向きの映画でした。
まず、OED(オックスフォード英語大辞典)が編纂された目的ですが、
ヴィクトリア王朝時代(1837年〜1901年)の英国はなんと世界の4分の1を支配していたのです。
だから植民地を統治するための指針として「共通の言語」が必要だった訳です。

キャスティングも実力派の渋い俳優揃いです。
違うキャストと別のアプローチならもう少し面白くなったのではとも考えます。

もともとが辞書作り(オックスフォード英語大辞典)を膨大な年月をかけて編纂する・・
はじめから地味なのですが、そこに殺人犯で心を病んだ男マイナー(ショーン・ペン)が、
ボランティアとして協力したことから起こる、横やりと軋轢が最大の見せ場になります。
マイナーの心の闇も19世紀にこんなに複雑な心の男がいたのかと興味深かった。

オックスフォード英語大辞典(OED)は41万語を収録する世界最高峰の辞書です。
大学も出ずに独学で20カ国語を操る男・ジェームズ・マレーをメル・ギブソン。
辞書作りに膨大な資料を送って来る男マイナーが殺人犯でしかも狂人とは?
原作はノンフィクションのベストセラー。
「博士と狂人 世界最高の辞書OEDの誕生秘話」
(サイモン・ウィンチェスター著)
メル・ギブソンはマレー博士の落ち着いた嘘のない重厚な人物像を熱演。
対してショーン・ペンは自分の犯した罪の重さに押し潰され、そしてまた
被害者の妻を愛することで、自らを傷付けてしまう(ここは、ショッキングです)
やはり狂人役がこんなに似合う人は他にいないかも知れません。

オックスフォードの美しい景色や書籍が山積みの部屋。
そして何よりマレー博士亡き後も続けられて70年掛かって完成された(1928年)

「オックスフォード英語大辞典」こそが主役の映画でした。
しかしOEDのどこがそんなに重要で凄いのか?
あまり伝わってこなかった。
ネットの情報は360度に渡って多方向に検索できますね。
その情報を正しく選ぶことこそが難しい。
そう言える現代社会です。
「オックスフォード英語大辞典(OED)」より引用と書けば、
その語彙の情報の正確さにお墨付きが与えられる・・・
そんな価値があるのかも知れません。

・・・辞書は言葉の海を渡る舟・・・
目的はこの映画の《OED》も「舟を編む」の辞書《大渡海》と同じ。
しかし「舟を編む」程の、若く魅力的な人物が生き生き動くような感動には
至らなかったと言うのが本音です。
(私には難しすぎた?!)

過去鑑賞

琥珀糖
りかさんのコメント
2023年9月10日

なのですね。
本作、暗〜〜〜くてひたすら、辞書編纂のシーンでちょいちょい、物語があって、

私は、観た後、何だか賢くなったような気になりました😁
なっていませんが。
Aから始まって、いつZまで行くのか、やはり、マレー博士が亡くなって70年後、何もかも
スケールの大きいイギリス🇬🇧
マイナーが助かって良かったです

りか
りかさんのコメント
2023年9月10日

共感していただきましてありがとうございました😊

詳しくご説明いただきましてありがとうございました😊

そう言えば、辞書、触らないですね。
英語圏と言えば、イギリス🇬🇧ロイヤルの最近のニュースにも現在でも同盟関係というか、だいぶの国があるのですね。知らなかったのですが。だから最強大英帝国。

りか
満塁本塁打さんのコメント
2023年4月28日

昔は英語辞典でもその道の権威【オックスフォードよりはるかに廉価版】がありましたが、今は一般図書館と教育機関の図書館【大学等】、出版社そのもの 新聞社 以外は無用の長物となってしまいましたね。私も辞書はタダでもいりません。あっ❗️漬け物🪨石になるかも。【舟を編む】は原作も映画も面白かったので、興味ありますね。ただ ショーン・ペン メル・ギブソンはアナログ世代ですが、辞書とは無縁の人物【失礼❗️】に見えるので逆にビックリ‼️です。

満塁本塁打
2023年4月26日

最近観た、韓国の映画
トガニは衝撃的なストーリーでした。日本では公開されない、リメイクも無いと思います。規制のようなものがあるかもしれません。観る機会があったらどうぞよろしくお願いします☆

美紅
2023年4月26日

マネーボーイズの映画にてコメントありがとうございます。中国の映画は観た本数はまだまだ少ないです。

美紅
2023年4月26日

マイナーが演じる俳優が演技派でマイナー作品でしたね!

美紅
2023年4月25日

共感ありがとうございました☆

美紅
CBさんのコメント
2023年4月24日

「知識が増える映画」、名言です。辞書に登録、決定です

CB