劇場公開日 2018年2月10日

  • 予告編を見る

「自分はまともだと信じてる監督が作った狂った映画」ゆれる人魚 バッハ。さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5自分はまともだと信じてる監督が作った狂った映画

2018年3月31日
PCから投稿

笑える

楽しい

興奮

インタビュー記事をとかを呼んでいると、監督はしごく真っ当なコメントばかり話していて、映画の従来のルールが通用しないはっちゃけ感とは随分印象が違う。おおよそこうなるだろうという常識がまったく通用せず、このシーンを一体なぜ観ているんだろうという疑問符が次々と湧いてくるのだが、そうやって振り回されている感覚に中毒性があって気持ちいい。ミュージカルというよりミュージックビデオっぽいのだが、それもまた新しいジャンルを観ている気がしなくもない。監督は理路整然と説明しているのだけれど、やっぱりどう観てもイビツに狂った映画で、しかも他では見られない禍々しくて美しいアイデア&ビジュアルが満載。いやあ、変なものを観た。そしていいものを観ました。

村山章