「なんとなくは気づくのだけど」去年の冬、きみと別れ テツさんの映画レビュー(感想・評価)
なんとなくは気づくのだけど
なかなか面白かった!
原作未読
なんとなく思いつく展開にはなったものの全ての真相は最後まで分からなかった!
最初に「第2章」と出た段階で何かは待っている予感はありまくり
最初は殺人容疑のカメラマンを取材しているライターが、のめり込む内に次第に巻き込まれていく…みたいに作っているが、そこからライターについて調べていくと徐々に真相が輪郭を帯びていく…
最初に書いたとおり、全ての真相は最後まで分からなかったものの、判別出来ないほどの焼死体の次点で「あ、彼女死んでないな」とは思ったけど
あと、姉と連絡出来ない時点で殺されてるかなと思ったけど
ライターと最初の被害者の繋がりや山本美月演じる彼女が全ての端っから演技だったのはちょっとビックリ
要するに化け物たちに最愛の彼女を殺された(ある程度不気味さはあったものの)ただの男が自らも化け物になり果たす復讐劇ということになる。
前半のライターとして取材している部分に関しては、割かし単調とも言える展開なので、少しゆるむが真相がはっきりしていく展開ではどうなるのか固唾をのむ展開になるのでなかなかハラハラを味わえた。
ライターの彼の淡々としているというか、起伏のない感じも最後の復讐者としての彼の感じを表しているようで良かった気がする。
宣伝で煽られているほど騙されはしなかったが、なかなか見応えのあるサスペンス映画だった
追記(自信なし)
もしかしたら、カメラマンとライターの彼はどこか似ていたのかもしれない。
ライターも交通事故をきっかけに彼女への執着が凄くなってるあたりに「化け物」への片鱗があるようにも見えるし、カメラマンの彼は幼き日の虐待やらからだろう。
彼らは同じ女性に興味を持っているというところもあるし、どちらも最終的に行き着いたのは「狂った男」。
カメラマンの彼が取材を受けたのは、もちろん復讐するためにライターの彼が仕組んだものだが、そういう面も本能で感じ取っていたのかもしれない。