劇場公開日 2018年3月10日

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「日本映画史に残る作品だと思います!」去年の冬、きみと別れ しろうささんの映画レビュー(感想・評価)

5.0日本映画史に残る作品だと思います!

2018年2月22日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

悲しい

2/21(水)に行われたジャパンプレミアにていち早く本作を拝見させていただきました。

本作のキャッチコピーにもなっておりますが、ものの見事に騙されました!

原作を読んでいたのである程度のストーリーは知っておりましたし、原作とは違う展開になると聞いていても大体こうなるだろうという予想はありました。にもかかわらず、最後の最後まで展開が読めず…というより役者陣の見事な演技力騙され、度肝を抜かれました。

また本作のメガホンをとった瀧本監督の手腕には唸るばかりです。上映後のサプライズ舞台挨拶で「本作で一番大変だったのは瀧本監督だ」と岩田さんが仰っておりました。もちろん、どの作品においても監督が背負わなければならない重圧は計り知れないと思います。しかしながら、本作は緻密な計算の上に成り立っていて、一つでも間違えれば全てが崩れてしまうようなストーリーなので、相当試行錯誤されたのではないでしょうか。その甲斐あって、結末が分かった時の衝撃が凄まじかったです!

ネタバレ厳禁なので「あなたは必ず騙される」というキャッチコピーで宣伝していくしかないと岩田さんが仰っていましたが、物語の本質は騙す騙されるではなく、その根底にあるテーマが、本作が最も伝えたかったことであり、また「去年の冬、きみと別れ」の本当に意味が分かった時には涙せざるを得ないです。

主演の岩田さんが演じた耶雲は、「植物図鑑」や「HiGH&LOW」で見せた演技とは全く異なった演技力が求められる役だったと思います。それでも普段の「かわいい笑顔の王子様なガンちゃん」というイメージは全くなく、耶雲という役を生きていました。確か雑誌のインタビューで、耶雲が眼鏡を外す瞬間が本作の分岐点だと書いてありましたが、本当にその通りでした。耶雲が眼鏡を外した瞬間は背筋が凍りましたし、その一瞬で物語の雰囲気を変えてしまう岩田さんの演技力に脱帽しました。

誰それのファンでなくても、「いち邦画」として実に見事な作品だと思うので、絶対に劇場で観る価値はあると思いますし、個人的には何度も何度も何度も観たい作品に出会えたと感じました!

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しろうさ