友罪のレビュー・感想・評価
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少年Aと言えば酒鬼薔薇事件を思い浮かべますが
犯罪を犯してしまった子供とその家族、周りの人々の犯罪後「罪と罰」物語。
酒鬼薔薇事件が題材なのか?と(出所後の少年Aの行動含め)期待すると損します。
前半メインキャスト陣の絡みがわざとらしく、箱庭的感覚だったので少し残念であったが、徐々に慣れて後半は各自のストーリーだと言う事が分かり楽しめた。
「少年犯罪、交通犯罪を起こせば今後の環境はこうなるんだよ」と教育にもなり得る作品だと思う。
ストーリー的に佐藤浩市が一番可哀想かな。
富田靖子演じる役柄はあまり観た事が無く新鮮だった。
瑛太の演技は別作品「光」よりかは劣るが頑張ってはいた。ラストの泣きたくても泣けず敢えて微笑む表情が印象的であった。
残念だったのはブレブレ過ぎる撮影。
アップをどれもブレブレにしなくてもいい。
それと記者役の山本美月と上司の小舘は演技下手過ぎます。
私としては作品として「もっと後半弾けてもいいんじゃないかな?」と期待してたんですが、、、う〜ん最後まで弾けず。
そこそこは楽しめました。
瑛太さんに主演男優賞を
俳優たちの戦い、表現者としての意地、役者としての才能を問われる場、引退覚悟で挑んだ撮影現場、そんな事を観客たちが感じ取った映画です。特に少年Aを演じた瑛太さんは初っ端からしていつもとは様子が違う事に気がつく。難しい心理描写をどう表現すれば少年Aに近づくことが出来るのか?頭では理解できても表情や動作はこれでいいのか?誰がOKを出すんだ?OKの基準は何なんだ?犯罪を犯した者の苦悩、反対に受けた被害者家族の苦悩、背負った罪の大きさに押し潰され彷徨う魂の欠片を演じる難しさ、いっそ死んだ方が楽になる。この映画にはそんな地獄のような毎日から逃れることが出来ずに己に課した十字架を背負った主人公たちの生き様が描かれている。正解はなく、答えもない。しかし人と人とのつながりだけが希望であり光になる。この映画のレビューを書くことは簡単ではなく本当に難しく、これが精一杯です。ただ、凄ぇ~映画です。
とても難しい質問をされた作品。
誰しもそれぞれの罪を抱えてそれでも生きている
原作を読んだことはないが、それぞれに重い軽いはあれど罪を抱えて生きている人たちの人生がいくつも絡み合ってくる展開にどんどん引き込まれていった。皆後ろめたさを感じつつも、周りの人と繋がり合いたいと願いながら、それでも必死に生きていく。
長く生きてくるとよく分かるが、「人生」とはそういうものである。
心を閉ざし自分の気持ちをうまく表現できない登場人物たちが、友人や恋人、家族との関わり合いのなかで生きる意味を探していく旅を通して、命の尊さや繋がりの大切さをジリジリと痛感させられた。
バイオレンスシーンも多く全体暗い雰囲気のなかで、微かな希望の光が見え隠れする重厚な作品に仕上がっている。
振り幅のある役を演じ分ける瑛太の好演もみどころ。
犯罪者の闇。重く暗い作品
人を殺した過去を持つ鈴木(青柳)と
親友を見捨てた過去を持つ益田。
二人を中心にした物語。
他、殺人を犯した息子を持つ父親役に佐藤浩市。益田の元彼女で事件を追う記者役の山本美月。
話が繋がるまで、
最初は長く意味がわからず間延びする印象。だけど、繋がってからはあっという間の時間でした。
犯した罪を消すことも、
逃げることもできず
誰かに話して楽になりたい事も
許されない。
結婚することは許されないのか
幸せになることは許されないのか
これは、非常に難しい問題だと思う。
犯した罪は消えないし、
一生償うべきものだと考える。
でも、生きる権利もある。
その狭間の葛藤に苦悩する登場人物たち。
サスペンス的なスリリングな話かと思って観たら、本当に深く暗い気持ちになる映画でした。
でも、見応えはあります。
デートに選ぶ映画じゃない。(笑)
許すことの難しさ
緊迫感のある展開と主人公たちの精神世界が興味深くて、グイグイ引き込まれながら観た
しかし、徹底的に暗い
面白いけど、暗い
そんな映画だった
ここで描かれるのは、未成年の頃に犯罪を犯した者たちが、大人になってから味わう苦悩
先日、新潟で起きた痛ましい事件と被るところが多々あって、とてもタイムリーな作品だった
悲しい事件が起きた時、当事者ではない人間にとっては、数年経つと「過去の出来事」になってしまうけど
当事者にとっては、「一生背負っていくべきもの」である
ではその場合、どこまでが「当事者」なのか
事件を起こした本人、その友人、そして家族
それぞれが、それぞれの十字架を背負って、常に後ろ髪を引かれながら生き続けることになる
何もそんなに思い詰めなくても…
と思うところもあるけれど、
いつまでも自分を許せない彼らの気持ちも理解できる
彼らが犯してしまった罪は、決して許されるものではないけれど
法的な償いを済ませた後は、彼らも普通の人として、生きていく権利がある
かといって、目の前にいる人が、「○○事件の犯人」だと分かってしまった時に、その人を平常心で受け入れることができるだろうか
私は、この映画を観ながらその答えを探し続けていた
その犯罪者たちに対する社会的制裁と、それでも生きていかなければならない犯罪者たちの心境をとても丁寧に描写した作品だった。
もう十分償ってるし、更生してるし、社会的制裁も受けたのは、分かってる
それでも受け入れられないんだという一般人の気持ちも見事に代弁している
新潟の事件があまりにリアルにリンクしてしまうように
この映画には、今の日本の闇があると思った
深く考えさせられる映画。
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