「罪は償えない」友罪 きゃぼさんの映画レビュー(感想・評価)
罪は償えない
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自らの罪、他人の罪に対して様々な考え方を持った人物の物語が描かれていて、考えさせられました。
私が1番印象に残ったのは、罪を必死に償おうとするタクシードライバーは、被害者遺族を幸せにできるわけでなく家族に不幸をもたらしており、反対に、その息子は罪を償うことをやめているが(元々償っていない?)、結婚という幸せを手に入れ、少なくとも妻を幸せにできていることです。そして、全ての登場人物において、罪を償うことにより新たな幸せを生み出した人はいません。結局は罪を償うことはできず、償うためにしている行動は自分自身の許しを得るためのものと思います。
鈴木が公園で言った、「でも、生きたいんだよ」が全てだと思います。たとえ罪を犯した人間でも、生きて幸せになる権利がある。しかし、そのためには自分自身の許し、他人の許しが重要であり、罪が大きいほど幸せを得ることが難しい。それが罰であり、その環境を受け入れることが償いではないでしょうか。
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