「公平ではない。」友罪 どろんぽんどろんぽんさんの映画レビュー(感想・評価)
公平ではない。
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少年犯罪の加害者の出所後の心の葛藤と後悔の念を描き、最後は生田斗真演じる主人公との友情で美談の如く締めくくっているが、過去に少年犯罪の犠牲となった被害者遺族からすれば観ていて不快でならないだろう。恐らく瑛大が演ずる役は神戸児童連続殺傷事件の加害者、佐藤浩市の息子役は女子高生監禁暴行殺害事件の加害者の一人で、現在家庭を築いているとされる元少年を模写していると思うが、女子高生事件の他の加害者は全く反省もせずに再犯を繰り返しているし、この元少年らも実際の胸の内はどう考えているのか分からない。実際に少年犯罪の加害者の出所後の再犯率の高さから伺える。この原作を書いた小説家や映画製作に携わった人達は少年犯罪の加害者側に立ち、被害者心情を全く考えていない。もしこのような小説や映画を製作したいのなら全くのフィクションにするべきでは?登場人物が実際に起きた犯罪の加害者や被害者を連想させるような作り方は理解しがたい。何十年過ぎていようが被害者遺族にもっと配慮すべきだし、再犯を繰り返す加害者が多い事も取り上げるべき。こんな美化された映画、観ていて不快になった。
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