「誰もが世界と繋がっている。繊細かつ破壊的に。」シンクロナイズドモンスター ぐうたらさんの映画レビュー(感想・評価)
誰もが世界と繋がっている。繊細かつ破壊的に。
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こんなにもちっぽけな一個人のダメダメな日常と、世界のどこかで阿鼻叫喚の地獄絵図を生み出す怪獣の侵略とが一本の運命線の糸で繋がっている。グローバル社会をさらにもう一歩突き抜けたこの不可思議な世界観は、実はとてつもなくリアルな現実のメタファーなのかもしれない。というのも、想像力のスイッチをあえてOFFにして破壊行為に興じる登場人物の姿は、まるで、日々「取るに足らないこと」と判断して小さな過ちを繰り返し続ける我々自身の姿を見ているかのようだから。逆に、嫌が応にも自分と世界との接続性を意識せずにいられないヒロインは、いつしかその意識が最大限に目覚めることで、世界を救う等身大のヒーローになりえていく。こうやって世界と細部をつなぐ試みがとても独創的で面白い。一人一人が意識することで、本当に世界は救える。これも真なり。企画に惚れ込み、主演のみならず製作まで担ったアン・ハサウェイは、かなりの目利きと見た。
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