劇場公開日 2018年10月19日

「実はよく知らない作品」魔法少女リリカルなのは Detonation Geso_de_Nyoroさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5実はよく知らない作品

2018年10月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

興奮

 冒頭余談ですが先月末よりリフレクションの再上映が行われ、おさらい鑑賞し前半部分を再把握できました。前回は日常から事件勃発〜役者が揃うまでの流れで、今作がその後始末回となります。

 可愛い少女がドッカンドッカン派手にブチかます豪快なアクションが見所で、前編も相当凄まじく今回は更にてんこ盛りの大暴れ、もはや核戦争レベルを思わせる壮絶な絵面です。ソレに加え、彼女らは小学生だったと思うのですが物言いも素行もかなり大人びて、そのためモブの大人達や男性陣が情けなさすぎる程に小さく見えてしまいます。
 とは言え前後編通してストーリーは、オチの不可解を除いて基本的には無難に仕上がっていたと思われます。今回は戦闘シーンが主でしたので持ち味の迫力で見せ場も多く、ガチ殴りもありで退屈するヒマもない展開です。ただ、アッチもコッチも死闘展開を畳み込んだ構成はイササカ見辛く感じました。

 そこで気になるのは、攻撃の手数が忙しくてその一手一手に気が込められず印象が薄い事でしょうか。魔法少女を掲げるのであれば、その部分をもう少し大事に考えた演出を求めており、某宇宙戦艦の波動砲の乱れ打ち大安売りの様な扱いは好みではありません。
 ですが、すでに理解が及んだファン向けの演出ならばソレは仕方ない事かも知れません。
 その他、作画の不備が気になるシーンが幾つか、そして極めつけにはラスボスによる今回の騒動に至る根拠がヤケに不可解で、曖昧なのが気になります。作品にケチが付くとまでは言いませんが、個人的に引っかかりました。

 その様な印象でしたが、TV版からバトルアクションジャンルとして成立している作品なので、そう言う向きの感想は的外れかも知れません。作品のポテンシャル的にはほぼほぼと言ったところでしょうか。
 最後に、今作は死者やけが人を多く出すシナリオで、諸々丸く収める結末にするならば尚一層練り込みをしないと、観終わった後の余韻にノイズを残しかねないと思われますが‥‥

Geso_de_Nyoro