「良くも悪くもソウシリーズ」ジグソウ ソウ・レガシー ロビンさんの映画レビュー(感想・評価)
良くも悪くもソウシリーズ
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映画「ソウ」を観たのは大学3年生の夏だったと記憶しています。それまで数々のホラー映画を観てきましたが、スプラッタ映画に対してまだ抵抗感があった時期でした。
有名だからとりあえず…。といった気持ちで観て、観終わった後に「なんて映画なんだ」と感動したのを覚えています。緻密に練られたストーリーと最後の数分で全ての伏線を回収するラストシーンの衝撃は他のどの映画よりも優れていたように思います。
そこから1週間かけて全作品を鑑賞。後半になるに連れてサスペンスよりもスプラッタとしての特徴が大きくなりすぎた感は否めませんが、それでも大好きなシリーズであることに代わりはありません。
そんなこんなで満を持して鑑賞した本作。
内容としては定番のグロテスクな演出、上手に張られた伏線、巧みな時間軸の操作は歴代の良いところを揃えたようです非常に見応えがありました。
しかし、ジョン本人を登場させたことによって多くのファンは「これはソウ2と同じ展開だな」と容易に想像できたのではないでしょうか。
シリーズを通して失われつつあったサスペンス映画としての「考えるソウ」を復活させた点は非常に評価できる一方、演出の仕方に目新しいものは無く、あくまで「懐かしさ」を感じさせる作品に留まりました。
ハズレではないですが、ソウに求めたかった斬新なストーリーは無い。そういう意味で「良くも悪くもソウシリーズ」というのが本作に対する私の感想です。
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