ありふれた悪事のレビュー・感想・評価
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ストーリーに入り込めなかった
家族のため金のために、国家安全企画部という国の組織の言いなりになって、悪事に手を染めていく刑事の話。
なんで国家の組織があそこまでしてあの男を連続殺人犯に仕立て上げたかったのか意味がわからなかった。
他にも記者の死の真相を一面にすると新聞社が総力を上げてたのにも関わらず、あっさりと揉み消されたりとなんだか腑に落ちなかった。
はじめに出てきたスカジャンのチンピラはなんだったんだろ…チマチョゴリの女性の意味深な表情はなんだったんだろ…
後で調べたら、わざと大きい事件をでっちあげ政府批判から目を逸らすやり方が昔の軍事政権の韓国にあったらしい。
政府の政策決議や政治の動きから国民の目を逸らすために、芸能人のスキャンダルとかビックスクープをわざと流して報じるとかは日本でもあると、都市伝説的に聞いたことがあるので、そういうことって私たちが知らない間にあるのかもしれないなと思った。
演技や撮影は良かったけど、ストーリーは好みではなかった。
普通の人???
スタートのBGMがボブ・テュランなのだが、後に続くストーリーを考えると実に素晴らしい選曲。主人公(警察官)とその親友(新聞記者)は共にお笑い芸人のような風貌だが、なかなかシリアスなドラマ。原題は"普通の人"。奥様が聾唖、息子は足が悪くて普通に歩けない、職業は警察官、それでどこが普通の人なんだ、とも思ったが、この邦題は悪くないと思う。韓国の軍事政権の崩壊は僕が大学生の時でよく覚えているが、その予備知識が無いと分かりにくいかもしれない。又、愛犬家には辛いシーン、台詞が出てくる。良く出来たサスペンスだと思う。最後のシーンにはほろっとさせられた。
3.45 表現の緩急が強すぎる
また光州事件の話かな?と思ったけど違かった。
これはこれで面白かった。
全体的に、最初はゆるく、最後は過激な感じ。このギャップ表現はさすがのところではある。またこうした民主化にこだわってきたという表現も他の映画や歴史と合わせて良かったと思う。
「なんとかなりますよ」というセリフもよし。
あとイケメンだけど演技がうまいのも良かった。この韓国作品の演者の熱量は一種の特徴なのだろうと思った。日本映画ではこの表現コンテンツとしての熱量は難しいのではないだろうか。日本の場合は表情や感情が乏しい変わりに、日本独自のメンタル的表現が多く、映画を輸出しても"わかりやすい"面白みにかけるような気がした。
ただ本作は既存作品をみすぎたせいか、ややマンネリ感は否めない
ソンヒョンジュ
80年代後半までバリバリの軍事政権だったことを忘れがちだけど、30年でちゃんとエンタメにするのは偉い。あまり面白くないとしても。聾唖の妻と足の悪い息子が効いていない。きちんと描けないなら、出すなって話。韓国特有のチマチョゴリ料亭での接待がここでも出てきて、給仕の娘がなんか話に絡むのか思わせて回収できてない感じ。
良質サスペンス
金曜夜の1本目は、今年の41本目(目標まで残り12本)。今日が公開最終日の韓国映画『ありふれた悪事』。かなりいいサスペンス映画だった。
舞台は1987年春、全斗煥政権下のソウル。大統領直接選挙へと至ることになる「6月民主抗争」の引き金となった学生拷問致死事件に着想を得たフィクション。ストーリーをかなり複数絡ませながら、わかりにくさは感じさせない、とてもよくできた脚本だった。
邦題とは異なり、原題は『普通の人(보통사람)』。
脚本中では拷問によって殺害された社会派新聞記者の口から発せられる単語であるものの、この記者のことではなく、悪事に加担させられて翻弄されることになる刑事こそが「普通の人」-- 正義感を理解する心は持ちながらも、生活に悩みも抱えていて、それゆえに誘惑に弱い、いたって普通の人であることが含意されている。
87年という時代設定のため、光化門周辺が映る1シーンでは、門の後ろに解体される前の旧朝鮮総督府庁舎(87年当時は国立中央博物館)が見えた。
巨悪たる国家安全企画部室長を演じるチャン・ヒョクの「ザ・韓流のムカつくやつ」っていう役回りの演技がとてもいい。
最終日に見ておいてよかった一作。
2017年 通算41本目
普通の善人を闇に突き落とす賄賂の力
サスペンス映画かと思ったら、ガッツリ社会派だった
1987年の韓国で、民主化を求める声が高まる中、国は犯人をねつ造してまで検挙率をあげようとし、国の強さを誇示していた
そんな中、主人公の刑事は国のねつ造に加担し、次第に泥沼へとはまり込んでいく
韓国映画を観ていて、いつも不思議に思っていたのは、
なぜ、これ程までに「汚職や賄賂が多いのか」ということ。
その謎が、この映画を観て理解できたような気がする
出世のために金を使う者と、それを受け取る者がいて
受け取る側が貧しいと
「家族のために」止むに止まれず受け取ってしまう
受け取った者は、金を払った者の命令に従い、金を使った分しっかり出世する
当時の安全企画部と警察は、その仕組みで世界を回していた
人の弱みに付け込み、うまく利用した者が出世できる
その仕組みがとても興味深かった作品だった
自分が出世するためなら、人の命を消すことさえ厭わないエリート検事をチャン・ヒョクが演じていて、その意外性が面白かった
1987年、韓国の情勢が激変していく様子を感じ取れるのも、この映画の面白さの一つだった
すごくよかった
奥さんが聾唖者で息子がびっこという重荷を背負っても明るく生きている主人公が素晴らしかった。彼が先輩を裏切るのは切ないが、その判断はオレでもやってしまいそうだ。拷問が見ていてつらかった。あの時代の韓国人でなくて本当によかった。
室長に反旗を翻す場面と展開がよかった。銃殺して欲しかった。
犬
1980年代の韓国で国家安全企画部の陰謀に巻き込まれて行く特に能力や魅力もない刑事の話。
気付いたとはいえ何で彼がを?というところからストーリーが展開して行き作中に入り込めず最初から最後まで俯瞰でみている感じになってしまい、設定も展開も演出も、全てが大袈裟だったりチープに感じてしまった。
どんどん話が大きくなって行くけれど何で彼が?から始まっているから白々しさしか感じず冗長でところどころ苦笑もの。
テンポも良くないし長ったるく、終盤の主人公の変化も唐突で言い訳染みた感じがして自分には合わなかった。
韓国映画の悪党は、大物で有れば有るほど酷い事をして来るので胸がギュ...
韓国映画の悪党は、大物で有れば有るほど酷い事をして来るので胸がギュとなるけど、最後は正義が貫かれるお国柄なので平穏に観終われるます。でもスカッとする結末で無かったのが残念!
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