汚れたダイヤモンドのレビュー・感想・評価
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油断していると斬られそうな緊張感が持続する
ダイヤの原石のような美しい異才ぶりが充満している。だがその先端は実に鋭利で、油断するとこちらが斬られるような緊張感が持続してやまない。目の覚めるような鮮烈な色使いと、緻密に計算されたアングル。そこにうごめく怪しげな男たち。時折差し挟まれる容赦なきショッキングなシーンに心臓が飛び出しそうになり、またそれを押し戻しながら、事態の展開を見つめてしまった。思えばダイヤを扱う犯罪映画は数多いが、これほどダイヤ業界の内部を描き出すストーリーも珍しい。多くの線路(人生)が混じり合い、やがて集約されていく終着駅。果たして親から受け継いだ“一族の血”と、親代わりの男から注入された“育ちの血”、そのどちらが勝るのか。オーソドックスなテーマではあるものの、それを寡黙かつ洗練された語り口で浮き彫りにしていく過程にアルチュール・アラリ監督にしか成しえないセンスと大胆さを感じた。極めて中毒性の高いノワール作品である。
暗い輝き
ダイヤモンドの研磨作業というのを初めて見ました。映画自体も面白かったです。
舞台は主にベルギーのアントワープ。あの、手を持った銅像は本当にあるんでしょうね。もしもベルギーに行くことがあったら見てきたいです。
主人公のピエール・ウルマンは伯父に復讐しようとするけれど、伯父はそれほど悪い人ではなかったという事なのでしょうか。
いとこのギャビーはてんかん?の発作もち。その恋人のルイザはボクシングが趣味の化学研究者というのも、ちょっと不思議で面白い設定。
そして窃盗団のルシッドの最後の表情が印象的でした。
なぜか警察にゴパールがいて、すべてを見抜くというラスト。
Niels Schneider目当てで行きましたが、もはやあのマシュマロの面影は微塵もなく、すっかり大人になっていてちょっとびっくり。髪の色やひげのせいかな。
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