月子のレビュー・感想・評価
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三浦透子を観る・・・と言う映画でした。
三浦透子の演技は自然で、やはり只者ではなかった。 知的傷がいのある少女の役なのだが、その表現が独自のひらめきがあり、 とても良かったです。 無料配信で勝手に自分の意志で観て、文句を言うのもナンなのですが、 この映画を撮る意味が分からないですね。 知的傷がいのある少女と、親に自殺されて孤児の青年のロードムービー。 無理して理由をつければ、孤独な2人が身を寄せ合う・・・ 詩情あふれる(やっぱり褒めすぎ!) 詩情もほのかに・・・見え隠れ!! タイ米でお茶漬け・・・みたいなパサパサ、副菜は何も無し。 (少しはオカズをつけてほしいものだ) 後は観客の想像に任せる・・・そんな作風。 ラストも、ご想像にお任せします・・・では困るのです. あと、夜のシーンがほぼ真っ暗(配信のせい?でも、ないと思うのだけど・・・) 2017年.監督:越川道夫。 マイナー中のマイナー映画。 「ドライブ・マイ・カー」の三浦透子の二十歳位の主演作です. 透子ちゃんは、あどけなくて可愛い。 (越川監督の「海辺の生と死」を観ずにのレビューなので、偉そうに言えませんが・・・)
渋谷スクランブル交差点の三浦透子
自閉症は程度によって非常に症状に差があると言う。 近年さまざまな症例をまとめて自閉症スペクトラムと呼ぶようになったらしい。 (アスペルガーも含むと聞き驚いた) ほとんど一般的には気付かない軽度の場合とほぼ言語が無理なくらいで歩行もおぼつかない重度の場合と 知能の遅れのない、むしろ知能は平均より上だと言われているアスペルガー症候群も一緒くたんにする方が違和感あるが。 昔は自閉症とは言わなかった 知恵遅れ も 今はきっとこのカテゴリーなのだろう。 三浦透子の演技については もう それ にしか見えない部分が大半。 こうはならない ああはならない とは言えないのは 自閉症自体に ムラがあり非常に個人差があるから。 遺伝的要因が大きいのでは? と思うのが、やはりきょうだいやいとこなど親族に繋がりのある発症が見られる所。 私の知る限り、きょうだい発症とそうでない場合とでは 程度に差はあるがきょうだいともに という場合が倍以上あるように思う。 ただ 親の場合は完全な健常者であるので、たぶん複雑な絡み合いがあるのでは?と推察する。 月子の場合 行動を共にするのが大変困難という 言い方はあれだが、たぶん一般的に言うところの自閉症。 これも私の単なる想像だけれど、渋谷での撮影はゲリラ的に撮ったのではないか? 周囲の 彼らに対する目が エキストラのそれとは明らかに違う。 父が目の前で自殺して行くのを 黙って見ていた息子が 家に帰りたいと脱走してきた自閉症の少女を連れて 彼女の家を探す。 その困難さを描いた部分に 評価の星⭐️⭐️をささげる。 結末は、「はあ? そこ一緒に持ってくるか?」 で 落胆。
いい映画ではあるけれど
なぜだろう。大きな事件は発生しない。街を彷徨うだけ。長いカット。退屈な時間。でも目が離せなかった。2人がたどり着く先が気になって見続けてしまった。月子が心を許し、タイチが惹かれる。万人にオススメという映画では無いかもしれないが、いい映画だった。 でも普通、施設も警察もすぐ捜索して、都心では誰かが通報して、二人は捕まるでしょうね。
4月2日は世界自閉症啓発デー
高崎映画祭にて
かなり厳しい、メンタルを深く抉る作品である。かなり強い広汎性発達障害(自閉症スペクトラム)を患っている女性と、父親に恵まれず、それ故に死のうとする父親を見殺しにした男との偶然の出会いからのロードムービー(冒険譚)がプロットとなっている。テーマは『純粋との邂逅』。
発達障害とはつまりピュアな精神を保ち続けること。故に実生活、実社会では溶け込み難い、かなり異質な異世界的対立になってしまう。しかし、だからこそまるで地上に舞い降りた『天使』の如く、社会に適用している人間に、その貴さを確認せしめる対象でもある。そんな『天使』役を担った本作品の女優さんの素晴らしい演技は正に称賛以外に表現しようがない。かなり研究したであろうその振る舞いは、『スペクトラム』の意味のように、その症状の広さを巧く作品に成立しえるギリギリの演技レベルに落とし込んでいる。シーンによってはかなり冗長なりうるその障碍特有の仕草も、それだけ狙った演技であろうことは容易に想像出来る。大変痛々しく、そして、大変愛すべき演出なのである。背中に拡がる痣、施されていたであろう性的暴力、そのどれもが今日の社会問題をきちんと織込んだ内容であり、それが痛々しくも演出としてきちんと表現している。対照的に男の演出も又、父親や社会を憎む態度が徐々に溶かされてゆく演技も又、見事である。しかし、女優には敵わないが・・・・ 渋谷の交差点を見下ろしながら、主人公の天使が発する『みんな、迷子ですよ』のつぶやきは、相当心を揺すぶられるキラーワードである。
愛知にいくと思っていたのが、福島だったのは自分の勘違いだったのかもしれないが、女の小さい頃の服に縫い付けてあった住所が読み取れなかったのはアングルのせいかなと一寸残念であった。いずれにせよ、オチが女の家族自体が震災で津波に浚われてしまった、結局二人とも天涯孤独だったということに一定のカタルシスが得られ、ラストカットの渋谷スクランブル交差点での手を繋いでのショットは胸を熱くさせた。かなり秀逸な作品である。
ものの見方って難しい。だから面白い。
K'sシネマで『月子』を観ました。
Twitterの映画クラスタで評判が良かったので、急遽観に行きました。が… 😨😨😨
観て、ノッケで苦手だと思いました。
カメラ、ブレてるし、話の流れや繋ぎが不自然だし、タイチの思考や行動が私には信じられませんでした。
・あの流れで、月子に出会うって偶然が過ぎる。
で、月子のこと気にする?
・月子を施設の人や警官から連れ去るって、警官なにしてんの⁉
タイチと警官の格闘もグダグダだし…
・終電無くなっても駅の灯って点いてるの?
普通そのまま駅で寝るでしょ。
・タイチが月子に普通に話し続けるってある?
言ったって分からないと諦めない?
話が進んでも、月ちゃんみたいな人って、ああいう行動とるのかナ~? とか、カメラが硝子に写り込んでるとか、ガクってなってるとか…
・時たま会話になるの、そんな事ってあるのかなぁ?
・ラブホのシーン。自ら促すかなぁ~?
月子もマンザラじゃなかったって事?
・いわきに着いて月子が駐車場で走り出した時、道を渡る
のに左右を確認した?
私が思っていた(既に過去形)映画の方法論からは外れていました。
この日は越川監督の舞台挨拶があり(と言っても、他に用がない限り映画館に顔を出すとの事でした。)、監督のお話しを伺って見方が変わりました。
そもそも本作を撮る切っ掛けになったのは、2016年に相模原で起きたアノ事件だそうです。とてもショックを受けられたそうです。
お話しの中で私に響いたのが、私達が普段何気なく会話が成立しているのは、共通のコードがあるから。でも、私が「リンゴ」と言った時に、私が思うリンゴと皆さんが思うリンゴには違いがあるかも。と言うお話しでした。私も前から似た様な事を考える時があって、ハッとしました。ましてや、共通のコードを持たない月子とタイチは…
あと何より驚いたのが、監督の撮影方法。脚本はあるそうですが、役者とカメラマンに指示をしたら、後は流れに任せるのだそうです。現場にはモニターも無い。そして撮れたものによっては、その後の脚本を削除してしまう事もあるそうです。撮りたいカットは考えられるそうですが、画コンテは殆ど描かれないそうです。
その場の空気や流れを大事にされるのだそうです。監督が仰るには音楽でのセッションの様な感覚との事。
私がとても好きなシーンで、駅の陸橋で月子がタイチに指輪をはめるくだりがあります。線路が延びる風景を背にした結婚式みたいで、未来への希望を感じてとても良かった。ですが、撮影時に見ていた監督達も、「結婚式みたいだナ~」と思ったそうです。エッ⁉ そう言う狙いじゃ無かったんですネ… 😬
話しは最初に戻りますが、本作を観て苦手と思いましたが、それは私の見方(コード)に当てはめた結果であって、違う(正しいの)見方(コード)を当てはめれば、当然違う結果(正解)にたどり着くのです。
と思った時、月ちゃんとタイチの関係もコレだったのではないかと、私の中では二重の驚きとなりました。😅
知的障害の事、私は良く分かっていませんが、我々のコード(ルール)に沿ったアウトプットが出来ないだけで、月ちゃんは頭や精神がおかしい訳ではありません。
我々が月ちゃんのソレが分からない様に月ちゃんも我々のソレが分からない。所謂障害を持つ方達とそうでない人との関係、差の大小はあるにせよ人間の関係、映画に対するものの見方・感じ方。
今、自分が考えられる事が全てではない事を、改めて気付かされました。
それから、本作での音響(環境音)が素晴らしいです。
知らなかったのですが、通常、映画の音源は、モノラルで録ってミキシングで位置を決めるのだそうです。本作では音源をステレオ録音しているそうで、臨場感がメチャクチャ凄いです。
なので、可能であれば劇場で観る事をお勧めします。
正直、まだ慣れてはいませんが、面白い作品でした。👍👍😅
題材に興味はあったのですが。
実際に家族に知的障害者がいる方がこの映画を観たらどう思うのでしょうか? 当事者ではない私が見ても不快に思う演出、演技、が残念ながら多かったです。製作側、役者がキチンと勉強なり調査をしているのかな?と思いました。 デリケートな問題なだけに難しいとは思いますし、賛否両論があるかとは思いますが、とにかく私は不快でした。
退屈な映画じゃない
少ないセリフの「間」に彼が考えてること、彼女が考えてることを私が想像できるちょうどよい「間」がある。 わけがわからない映画でもなく、ちゃんと道のりがわかる。彼と彼女の距離もわかる。 地味な映画だとは思うけれど全然目が離せない映画だった。
三浦透子さん、やはりすごいなぁ
『私たちのハァハァ』や『桜ノ雨』でも印象に残った三浦透子さんが知的障害のある役を演じるということで観てきました。 同じく知的障害のある少女をえがいた『真白の恋』の真白と違い、月子には頼れる家族はいない。共に旅するタイチもまた力になってくれる人が周りに誰もいない。 時とともに月子を理解していくタイチだが、旅の終わりが見えてしまって(心が)「痛い」「痛い」とじっと座って観ていられなくなる。 あのシーンが無かったら人生のトラウマ映画になってたかもしれない月子、お勧めです。
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