劇場公開日 2019年3月22日

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「オートボットと人との友情!」バンブルビー 中野祐治さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 オートボットと人との友情!

2025年11月11日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

幸せ

癒される

シリーズのスピンオフでありながら、これまでの“破壊と戦い”中心の世界観から一転!
人とトランスフォーマーの絆を温かく描いた青春ドラマだ。

舞台は1987年。地球に逃げ込んだオートボットのバンブルビーと心に傷を抱えた少女チャーリーの出会いから始まる。

これまでのシリーズでは、トランスフォーマーたちは壮大な戦争の中で描かれてきたが、今作では一台の車=一人の友として登場する。

チャーリーがバンブルビーを見つけ、壊れた彼を修理するシーンは、前作でケイドがオプティマスを修理した場面とも呼応するようだ。
壊れた存在同士が出会い、互いを癒やしていく——それがこの作品の本質と感じる。

バンブルビーは言葉を失っており、音楽や仕草でしか感情を伝えられない。それでもチャーリーと心を通わせていく姿は、「言葉よりも信頼が絆をつくる」というシリーズのテーマを最も優しく表現している。彼女が抱えていた“喪失”と、バンブルビーの“孤独”が交差する瞬間、観客は思わず胸を打たれるだろう。

アクションは控えめだが、代わりに心の機微が丁寧に描かれる。戦う理由も、守る相手も明確。これは“友情の物語”であり、“再生の物語”だ。アクション映画が苦手な人にも、温もりと優しさで引き込む一本。

中野祐治
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