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「強烈な聖書メタファー」マザー! 字幕 アンゼたかしさんの映画レビュー(感想・評価)
強烈な聖書メタファー
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序盤は仲の上手くいかない夫婦という印象でしかなかったが、突然現れた客人によって妻を視点に家があられもない姿となっていく。聖書の知識があるか無いかでかなり評価が割れると思うので、日本人には慣れないかも。
簡単にいうと、妻ジェニファーが地球で夫ハビエルが創造主の神、最初に現れた客人がアダムとイヴで迷惑な息子二人がカインとアベル。聖書では兄が弟を妬んで人類初の殺しをします。そうとなれば、産まれた子供はイエスキリスト。
がっつりメタファーだらけ。
招かれた客人達がズカズカと部屋を荒らし、当然の様に自分の物と扱う姿は神からの恵みだから。戦争に内乱に行き過ぎた信奉。環境汚染。人間はこんなにも醜いものだと只管に地球目線(妻)で突き付けられる。妻=マザーを通して女性が虐げられて来た凡ゆるハラスメントも垣間見える。
そして終盤、神は何度失敗しても新たな世界を創り出す事が出来ると締めくくられる。
聖書をこんな風にメタファーする監督の力作凄いなあ。それにジェニファーの演技力に感服。胸糞悪くてイライラする描写の多さに疲れたのでもう観ることはないだろうけど。
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