もうろうをいきる
劇場公開日:2017年8月26日
解説
目が見えず耳も聞こえない盲ろう者たちの日常を追ったドキュメンタリー。新潟県佐渡島でひとり暮らしを送る女性、宮城県石巻市で震災と津波の被害に遭いながらも地域で生きることを選んだ男性、柔道を続けながら結婚するため自立を願う広島の若い男性、盲ろう者として世界で初めて常勤の大学教員となった東京大学先端科学技術研究センターの福島智教授など、日本中のさまざまな地域で暮らす盲ろうの人たちに密着。盲ろう者自身についてや、盲ろう者と周囲の人たちとの関係性が描かれる。監督は「わたしの自由について SEALDs 2015」の西原孝至。
2017年製作/91分/日本
配給:シグロ
スタッフ・キャスト
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2022年10月10日
iPhoneアプリから投稿
繋がりあうこと、理解しあえこと、支えあうこと
何が必要で、どうしたらいいのか、自分にできることは何なのか……を考える一歩になった。
まずは、知ること。そして、それを伝え、広めていくこと。
多くの方に観て頂きたい映画だな。
監督の視線、人間への愛が素晴らしい。人間はいきるためにいくつものことばの宇宙を生み出す。光や音が先にあるのではなく、ことばがそれらを在らしめる。もうろう者はコミュニケーションを通じて自らが輝き、メロディとなる。その星々が結ばれて宇宙になる。全ての星は独立しながら、その独立そのものを共有する。健常者と何も変わらない、あらゆる傷の周りで快活に生きようとするもうろう者たちの宇宙。人間という悲劇を背負った種の、本質をあたたかく描き出している。