劇場公開日 2018年9月7日

「覆し祭り」累 かさね ただの女子高生さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5覆し祭り

2018年10月10日
iPhoneアプリから投稿

『累 かさね 』鑑賞。



私、呼吸 してたかな、

暫く、席を立ちたくない
余韻に浸っていたい、そう思える作品でした




映画には好き嫌いそれぞれあると思いますが、
私は個人的に物凄く好きでした。
ドロドロバチバチエンターテイメント、好き


何よりも、
女優、
演じる側という役どころが
共感する場面が多くて、
自分もこういう感情になるな〜とか、
私自身の憧れだったり。
お芝居に対しての譲れない部分や
この、
芸能界という世界に存在する人の
残酷さとか 私がまだ知らない、
これから知って行くのだろうなと思う事象が
前面に押し出されているようでした。
だから少し
背筋がピンとなる瞬間もあって
自分がこの高さに上り詰める、られる日が
来るのかなぁ、とか
自身の弱い部分、揺らいでる自分を
逃がさない、しっかり見ていて、
と言われているようでした。



一人二役、いや

二人で一役


その大変さがまだちっぽけな私にも
少しは理解できてるのか定かではないですけど

どれだけの技巧や魅せ方の工夫が必要なのか
お二人の覚醒した姿が
あり得ない物語に一本の揺るがない芯を通していた

何故かはわかりませんが
本当に時間を忘れていて
気づいたらエンディングの曲が流れてて
映画館の中が明るくなってて
「現実に戻れない」
誰かの声が聞こえてハッとして

あ、私まだ累の世界にいるなぁ
歩き出してもまだこっちにいなくて

それくらい後を引く作品で
もしかしたら乗っ取られちゃったのかなぁなんて

あの時間に戻りたいと純粋に思います。



何を観たか、

んん〜、 何かが壊れる瞬間を見た


それは

向こう側で起こっていたのか
こちら側で起こっていたのか

覆す 覆る

そんな言葉しか出せない自分が悔しい〜〜




 
そして、話題になっている

"劣等感"

誰しも持っているものですよね
難しい
こういう感情って言葉に表すの難しくて
ドス黒いって言葉悪いかも知れないけど

ドロドロの、ぐちゃぐちゃな
自分の中にある濁った部分で、
そういう面を題材にするのは今の時代でも
ありなんだ、と少し感心しました

ヒイイってなるんだけど
そんなビビってる自分を客観的に見ている自分が
また面白くて、色んな見方をして
様々な視点、色、捉え方ができる人間になりたい






そして何と言っても

圧巻の踊り パフォーマンス。

なんも言えねえ って感じでした(語彙力

冗談を、失礼
身のこなし方、視線
表現の壮大さが半端じゃなくて
綺麗でパワフルで
でもそれは劇中劇で役として動いている
そんな不思議な感覚を知れて
本当に有り難かったなと思います。

御二方の目の、眼の

お芝居に怯んでしまうくらい
圧倒的な覚悟と共鳴が見えて
身震いしてしまった。
本当に素敵だった。





いつも作品を観る時
いろんな感情が溢れて、

ここに立ちたい、
スクリーンの中に広がる世界をみては何度も
立つんだ、いつか絶対と夢見て
悔やんで無気力になってしまったり

それでもやっぱりまた

映画という存在に救い上げられ

奮い立たされて

この先もずっとそうやって
生きていくのだろうなぁ、と

いや、生きていきたい

そう思います。



こうやって私じゃない誰かが
自分のお芝居を観て、
いつか何かを
一つでも感じてもらえるよう
日々、精進します










ただの女子高生