劇場公開日 2017年11月3日

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「人を世界を見つめようとしたゴッホ」ゴッホ 最期の手紙 earthpinさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0人を世界を見つめようとしたゴッホ

2019年2月4日
iPhoneアプリから投稿

ゴッホといえば狂人的なイメージもあると思うのですが、まずはそういう先入観から出発して、蠢く油絵で周囲にいた人間たちからみたゴッホという人物を行く通りにも描いていきます。
ゴッホの目から見た世界であるゴッホの創作自体と、ゴッホをそれぞれの人間たちの思惑で見ていることとが、マッチして不思議な感覚でした。

ただ動く油絵といっても、フレデリックバックとかノルシュテインのような絵画的な動きではなく、撮影した映像の筆タッチ変換に近いものであったのは、書いておきます。。。もっと映像から抜け出して崩したカットも見てみたかった。
なのでモロに役者の感じが浮き出ていて、苦手な演技の人は気になりました。全体にはそもそものキャスティングも(ちゃんと絵にかかれた人に良く似ている)よいし演技もがっちりできているので、ゴッホ役の方を初めむしろ生の演技も見てみたくなりました。

音楽はちょっと平板で勿体無かった。

絵画の上では見つめる当事者のゴッホを、この映画では被写体として見るので、より一層かわいそうな気持ちになりました。
個人的に単純に知らなかったことも出てきて、ゴッホに対しての認識がまた深まりました。

earthpin